博士
博士

ウルトラセブン

助手
助手


助手 博士、博士、ちょっとお伺いしたいことが...

博士 うむ、なんじゃね?

助手 博士は「ウルトラセブン」をご存知でしょうか?

博士 おお、セブンか。知っておるとも。あれはニッポントクサツドラマの一つの頂点じゃな。ワシは「盗まれたウルトラアイ」が一番気に入っておる。

助手 あ、あのエピソードはワタクシも好きでした。

博士 しかし何じゃな、ダンはマヤに「この星で生きよう」などと言っておったが、ウルトラ警備隊の寮でこっそり同棲するつもりだったのじゃろうか。それとも外に囲うつもりだったのじゃろうか。

助手 ...あの時代のことですから、多分どこかに宇宙人収容所でもあったんでしょう。

博士 うむ、そうじゃろうな。ならばマヤはああなって正解じゃったのう。それにしても、あれ以来、ワシの宇宙人のイメージはマヤで固定されておる。ロズウェルの宇宙人、なんじゃありゃ。創造性のかけらもない。マヤはよかった、マヤは...(回想の走馬灯が高速回転を始める)

助手 ところでですね博士。実はワタクシ、昨夜セブンのLDを観ておりましたところ、ふとした疑問を抱いてしまいました。

博士 うむ、言ってみたまえ。ワシはセブンを知り尽くした男じゃ。

助手 (ホントかよ、ジジイ...)セブンは地球で生活するために「勇気ある地球人の青年」の姿をコピーしたんですよね。

博士 そうじゃよ。

助手 ということは、変身後のあの姿がセブンの本当の姿ということになるんですよね?

博士 ...君は馬鹿かね。

助手 はぁ?

博士 地球は太陽の光が弱い。セブンは寒くてたまらんはずじゃ。それに、いくら超人宇宙人とは言え、頭を打てば気絶もする。しかもセブンは恋もする宇宙人じゃ。恥じらいぐらいあるじゃろう。いくら知り合いのいない宇宙の片田舎とはいえ、まさか素っ裸で闘うわけがなかろう。

助手 まぁ、そうかも知れませんが... でも、こんな狭い地球上でも恥じらいの基準はかなり違うのですから、まして宇宙人においてはどんなもんでしょう。やっぱり、あれがセブンのありのままの姿ではないかとワタクシには思えるのですが。

博士 君の目は節穴かね。

助手 へっ?

博士 セブンの活動の記録(全50話LD−BOX有り、単体売りなし)を、もう一度よく観てみたまえ。

助手 それはもう、レーザーで盤に穴があくぐらい、何度も観ています。

博士 いや、まだまだ修行が足りんな。セブンは地球上では宇宙服、もしくは戦闘服を着ておる。

助手 博士、なにを根拠にそんな事をおっしゃるのですか?

博士 変身後の姿をよく見てみたまえ。背中にチャックが付いておるのがわかるじゃろう。さらには、手袋やブーツまで着けておるぞ。あれが紛れもない証拠じゃ。

助手 ...ありがとうございました、博士。

博士 うむ、わからないことがあったら何でもワシに尋ねに来たまえ。


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