フロリダ血煙街道


アメリカに住んではいても、日本人ならやっぱり年末年始にイベントが欲しい、というわけで、フロリダ・ディズニーワールド界隈に行ってきました。

夫がAAA(JAFみたいなところで、旅行代理店も兼ねています)で予約してきた飛行機はスピリットエアーという航空会社の、アトランティックシティ経由・オーランド行き。夫はAAAでこういう会話をしたそうです。

夫:「USエアーの直行便で行きたいんだけど」
(USエアーは日本では無名ですけど、ノースウェストの次に大きな航空会社で、ここピッツバーグをハブ空港にしています)
AAA:「その日だと往復で○○○ドルになるわね」
夫:「げっ、それは高い。もっと安いところはないの?」
AAA「えーっと、ちょっと待ってね。スピリットエアーなら半額以下で行けるわよ」
夫:「スピリットエアー? 聞いたことない会社だけど大丈夫?」
AAA:「ウチに登録してあるぐらいだから大丈夫よ」
夫:「うーん、じゃ、それにする」
AAA:「ここはチケットレスだから、当日空港のカウンターで名前を言ってね」
夫:「・・・」
AAA:「大丈夫、大丈夫。でも空港には早めに行ったほうがいいわよ」

チケットレスと言えば、あの墜落したバリュージェットと同じ方式です。大丈夫かいな。出発する前に倒産してたらどうしよう。それより、墜ちたらどうしよう。


第1日 ('97/12/29)
スピリットエアー

不安を抱えながら、出発当日の早朝、空港へ。少し苦労してカウンターを見つけて並んでいたら、隣のカウンターのユナイテッドの係員が声をかけてきました。「スピリットに並んでいるの?」 。どうやら「あんた日本人だろ? ウチ(ユナイテッド)と間違えてそんなところに並んでしまってるんじゃないのかい?」と言いたかったようです。夫が「スピリットでいいんだよ」と答えたら、その係員、小声でこう呟いたそうです。「May God be with you(神の御加護がありますように)」。おいっ、どういう意味だ、それは。

で、順番がまわってきました。係員の制服は赤いトレーナー(スピリットエアーのロゴ入り)。とことんお金かけてません。夫が名前を告げると、プリントアウトした予約名簿から私と夫の名前をマーカーで消して、その場で作成した手書きのボーディングパスをくれました。用紙も磁気コーティングなし、厚手の画用紙そのまんま。コピー機でガンガン偽造できそう。

手書きのボーディングパス

よく見てみると、ゴム印の日付を書き直した跡が。本当に大丈夫かいな。

変造ボーディングパス?

大丈夫でした。ちゃんと飛行機には乗れました。ただし飲み物のサービスはありません。

約1時間でアトランティックシティ国際空港に到着。着いてびっくり。なんだこのセコい空港は。搭乗口はわずか7つ、エスカレーターは昇り下り1機づつ、レストランはセルフサービスの店とバーが一軒づつ、お土産店はキオスクに毛が生えたような小さいのが一軒だけ。ターミナルを端から端まで歩いて約40秒。アトランティックシティって、カジノとビーチで有名な、『東のラスベガス』とも呼ばれる一大観光地じゃなかったのか。夫の故郷・四国の空港の方がよっぽど立派だぞ。

約20分の待ち合わせで、オーランド行きに接続。搭乗前に座席番号を確認しようと、ピッツバーグでもらったボーディングパスを取り出してみてびっくり。目の前の飛行機と違う便名が書いてありました。夫が予約したのは307便、AAAからもらった予約確認表にもそう書いてあるのに、ボーディングパスに書いてあるのは357便。慌ててスケジュール表示画面を見てみたら、357便もオーランド行きなんですが、出発は8時間後。夫によればピッツバーグでチェックインした時には何も説明がなかったそうです。ひとの乗るフライトを勝手に変えるなよ、スピリットエアー。まぁ、8時間待ちさえすればオーランドに行けることは確かなんでしょうけれど、こんな何もない空港で8時間も過ごすのはやだ。どうしよう、と考えているうちに搭乗開始。とりあえず列のいちばん後ろに並んで、モギリのおばさんにダメもとで「予約と違うボーディングパスもらっちゃったんだけど、これに乗れない?」と尋ねてみたところ、「あ、そう。席はまだ空いてるから乗れるわよ。座席はこことここ」と、その場でボーディングパスを書き直してくれました。融通利くなあ。

その場で書き直してくれたボーディングパス

いちばん最後に乗り込んだもので、頭上の荷物入れがどこも満杯、バッグを入れられずに困っていたら、スチュワーデスさんがやってきました。「足元にも入らないの? じゃ、ちょっと貸して」。スチュワーデスさん用の荷物入れにでも入れてくれるのかと思っていたら、スチュワーデスさんは私のバッグを持ったままドア口に行き、地上で荷物を貨物室に積み込んでいたお兄さんに「はーい、これも入れといてね」と渡してしまいました。本当に融通が利くところだ。

オーランドまでは約2時間。今度は飲み物とスナックのサービスがありました。ただし、積んでいる飲み物は見たこともないマイナーブランドばかり。「スプライトある?」と尋ねたら、曖昧に頷きながらシャスタツイストと書いてある缶からカップに注いでくれました。なるほど、安いだけのことはあります。でも、そんなところでケチったって、お客さん一人あたり10セントぐらいの節約にしかならんだろうに。まぁ、経営努力は認めよう。

そんなこんなで無事、オーランドに到着しました。なーんだ、心配することはなかったんだ、と安心したのですが、これが大間違い。ピッツバーグに帰る日に、ユナイテッドの係員の言葉(神の御加護がありますように)の意味を何度も噛み締めることになろうとは、この時は想像もしていませんでした。


第2日 ('97/12/30)
エプコット

十二支の説明dOragon?

日本館の中にある三越経営の土産物店で発見しました。ドラゴンのスペルが間違っていることに誰も気が付かないのか、気が付いても教えてあげないのか、それとも三越に直す気がないだけなのか。


第3日 ('97/12/31)
マジックキングダム

スリーピングビューティー達本家スリーピングビューティー

ディズニーアニメのお姫様たちが寝間着姿で勢揃いしているTシャツを売っていました。題して『スリーピングビューティーズ』。その中で、本家スリーピングビューティー、つまり『眠れる森の美女』のお姉さんだけは、なぜか妙にセクシーな表情をしています。


第4日 ('98/01/01)
MGMスタジオ

CONTATTOCONTTATO

現在制作中のディズニーアニメ『MULAN』、その展示に並んだ時、目の前にいたブラジル人らしきお兄さんが背負っていたデイパックがちょっとヘンでした。ロゴは大きく CONTATTO、でも縁どりの部分には CONTTATO。どっちのスペルが正しいんでしょうか。


テルミン

ABCサウンドスタジオの片隅で、テルミンを発見。映画『禁断の惑星』のUFO飛行シーンにあわせて演奏できます。何年か前、TVでテルミン博士のドキュメンタリーを観て感動した記憶が蘇ってしまいました。

テルミンを演奏する筆者


第5日 ('98/01/02)
ユニバーサルスタジオ・その1

ニューヨークの地下鉄駅構内なので落書きがたくさん

キングコングというアトラクションでの光景です。ニューヨークの地下鉄(なぜか空を飛ぶ)に乗っていたらキングコングに遭遇する、という設定でして、ニューヨークの地下鉄っぽく、壁は落書きだらけになっています。その中に、こんなのがありました。

タクヤのバカ

タクヤのバカ・・・。タクヤって誰なんでしょう。傷心旅行だったんでしょうか。その他には、『○○参上』『夜露死苦』『東邦レオ(株)』『青天白日』なんてのを見かけました。


トムとジェリーのTシャツ

トムとジェリーのTシャツを売っていました。ドルーピーもあります。って、あれ? トムとジェリーは確かMGMだぞ(トムがライオンの真似をして吠えてるし)。なぜユニバーサルにある?

ドルーピーのTシャツ


第6日 ('98/01/03)
ユニバーサルスタジオ・その2

ホラーメークアップショー1

ホラーメークアップショーというアトラクションです。最前列に座っていたら、ステージに引っ張りだされて、腕に血糊をべったり着けられるわ、鉈で首を掻っ切られそうになるわ、ミイラに頭を撫でられるわ、と、さんざんいじられてしまいました。日本人はいじり易いので狙われるみたいです。

ホラーメークアップショー2

恥ずかしいので、私が写っている画像は無しです。


第7日 ('98/01/04)
スピリットエアー再び

帰りの飛行機もアトランティックシティ経由のスピリットエアーです。お昼前にオーランド空港へ到着。チェックインカウンターに行ってみたら、係員の服装はスチュワーデスの制服、ロゴ入りのポロシャツ、私服としか思えないセーター、とバラバラ。で、やっぱり紙で予約確認をして、手書きのボーディングパスを渡してくれました。

やっぱり手書き

もらったボーディングパスを何度もよく見て、初日のような間違いがないことを確認。指定された搭乗口へ行ってみたら、そこはユナイテッドの搭乗口でした。スピリットエアーの飛行機が出る時だけ、スピリットエアーのロゴを描いた厚紙を上から貼り付けているようです。

厚紙を貼り付ける

アトランティックシティには、ほぼ定刻に到着しました。ところが、ピッツバーグ行きの飛行機の出発が遅れに遅れて、結局アトランティックシティを飛び立ったのは翌日の午前1時半(そんな時間でもちゃんと飛ばしてくれただけ奇跡みたいなものだったのかもしれません。パイロットさん達もさっさと帰りたいと思ってたのか、誘導路から滑走路に入るカーブを曲がりきる前にグイーンと加速を始めたのには一瞬恐怖を感じてしまいましたが)、帰宅したのは午前4時でした。その上、ロストバゲージのおまけつき。日本にいる甥っ子・姪っ娘たちへのお土産をつめたバッグが出てきませんでした。現在、探索中だそうです。どこの空港からも出て来なかったらレシートと引き換えに弁償してくれるとのことですが、ピッツバーグや日本では買えないものばかりだったんだから、無料航空券(できれば他の航空会社の)とホテル代・入場料も出してくれなきゃ割りに合わんぞ。サイバーダイン社の帽子とベイツモーテルのタオルはとても気に入ったのに...


ご近所写真館の目次へ戻る

海の家トップページへ戻る