白衣&ナース服


リニューアルされた上野駅を見に行く。

う〜ん、古い駅舎が好きだった者にとっては、ああいうリニューアルはどうかなぁ〜と思うんですが、しょうがないのかなぁ。

『んじゃ、ついでに観音さんにお参りに行くかね』ってんで、浅草方面に歩き出したところこんなものが。

中居君の白衣 ナースのお仕事の白衣
みなさんご存知の合羽橋より、ちょっと上野寄りの仏壇ストリート(しかし、仏壇屋さんの店先にいる店員さんがみんな申し合わせたように、アジアのマーケットの店番の人たちみたいに、椅子にちょこんと座っているのは、なぜ?)の中に唐突に現れるこのお店。
ちゃんとした医療用品店なんですけど
医療用品や介護用品を扱う地味で真面目な店なんですが、椎名林檎効果でナース服が売れて、『そうか!!』と気づいたようです(多分)。それとも、テレビ局御用達の店なのか?(しかし、中居君までは気づいたが、江口洋介とか、藤木直人までは気づかなかった模様)

私たちも高校生の頃、運動会や文化祭で剣道着を着たり、学ラン着たり、白衣着たりしたもんだけど、お金がなくてみんな借り物だったのよねぇ(女子高だったもんで)、今の子はひょいっと買えちゃうんだろうねぇ、と感慨もひとしお。

で、再び浅草方面へ。途中、『鉄製の卵焼きなべはないかいな』と、合羽橋に寄り道する。ここで昔買った寿司桶は、底に竹が回してあって、多少雑に扱っても箍が緩まないのが嬉しい。そう、ここは食べ物商売関係の備品なら何でも揃うところだ。なので、もちろんこういうのもある。ユニフォームのカタログ。

ユニフォームのカタログ
夫が欲しそうに眺めていたら、店主らしきマダムがにこやかに『どうぞ、お持ちになってください』と言ってくださる。

どうみても商売人らしい気迫も愛想もない夫にそう言ってくださるとは...やっぱり、コスプレ方面関係者に見えたのかも...

その方面を無視できないほど売上に貢献してるのか? コスプレイヤーの皆さま。ユニフォーム業界の未来はあなた方の双肩にかかっている。かも、しれない。もしかすると。

で、マダムの優しいお言葉のお蔭で、夫のその方面のエンジンに火がついてしまったようで、カタログを集める集める、総量10キロ以上。ユニフォーム屋さん、こういうのは遠慮なく追っ払っちゃってくださいね。

夫が手当たり次第に集めたカタログの数々
外食産業用ユニフォームだけでなくて、娯楽産業用ユニフォーム(パチンコ屋とかゲームセンターとかカラオケボックスとか)、医療用ユニフォーム(白衣、ナース服、リハビリ介護者用ジャージ、患者用寝巻き、手術着などなど)や美容院ユニフォーム(シャンプークロスやエステ用ガウンも)、販促イベント用の純和風ハッピ、小学校の給食委員用割烹着(これも外食といえば外食だな)、もう何でもあり。いや、わずか100mかそこらの合羽橋通りを一往復しただけで、これだけのカタログが集まるというのも凄い。
フレンチメイドもあり
で、夫がため息つきながら眺めていたのがコレ。永遠のあこがれらしい。『この頭のヒラヒラがぁ〜』とか言いながら目をらんらんと輝かせておりました。

私は私で『これのエプロン取ったら喪服として着れるじゃん。あっ、こっちの方は結婚式や入学式にいいかも。う〜ん、へたなフォーマル買うより安いかもなぁ』などと考えておりました。ママさんコーラスの衣装によさげなのも結構あったな。

私が会社勤めしていた頃のユニフォームはデパート特注品で、『上下で4万円する』と言われていた代物(その割にはデザインはありがちなベストとスカート)ですが、生地がよすぎてクリーニングしか出来ず(洗濯機で洗っちゃった猛者もいたが、やはり風合いが落ちていた)、『使えねー制服』と悪評紛々でした。今回集まったカタログを見ると、もっとよさげで安くて洗濯機で洗えるのがいくらでもあっていいなぁ。

いっそ、上の写真みたいな制服でもよかったよなぁ(白エプロンは汚れ易いから無しにするか、電磁波防止エプロン素材にするかして)。急なお葬式の手伝いが入った場合に備えてロッカーに喪服常備する必要ないし。

あっ、でもそうすると『おまえのそのメイド服姿(上の写真はメイド服じゃない!!という厳格な基準をお持ちのかたもおいでとは思いますが、そこはまぁ目をつぶってくださいませ)は、メイド服に対する侮辱だ、着るな!!』なんてメールが社内を飛び交ったり、特定の人の制服が盗まれたり、でかいレンズがついたカメラを持った人がうろついたりで、会社中が落ち着かなくなるから、やっぱOLはベストとスカートかぁ。

うん、うん、そう考えるとベストとスカートのいわゆるOL服はある意味完成されたデザインだよなぁ。着る人選ばんし。

そういえば、ベストとスカートの制服が女子社員全員に配られた時、すごく怒ってた男性がいて、公式には『女性達は自分達の個性を踏みつけにされて平気なのか』とか言ってたようなんですが、詳しく聞いてみると『あの服着ると、体型のメリハリがわかりづらいし、膝の裏が見えなくて、みんなオバさん臭く見える』というのが本当の理由だったそうで、女性みんなで『あほか、おっさん。じゃあ、てめえパン一で歩いて、お前の個性とやらをみせてみぃ』と陰口叩いたものでした。

で、夫が集めたカタログ集の中にはこんなのも。

角川のユニフォーム・ウォーカー
角川商法はここにまで。題して『ユニフォーム・ウォーカー』。大半のページは各種ユニフォームの紹介(つまりはカタログと同じ)と、全国のいろんなお店のユニフォーム紹介。
ある種のファッション雑誌
しかし、後ろの方にはこんな連載記事が。
森伸之の連載が
もう、きっちり押えています。ユニフォーム業界の救世主、森伸之氏。

このかたにがんがん本出してもらって、カジュアルデーをふっとばして欲しいだろうなぁ、ユニフォーム業界としては。

ところでこういうカタログを見ていて気が付いたんですが、最近増えている、『女性にも人気のインテリアや料理にこだわっている』系の居酒屋でよく見る『バンダナ+Tシャツ+腰エプロン』というスタイル。店主さんが近所の洋服屋さんでTシャツやらバンダナやらを適当にお揃いで買って来て店員さんに着せているんだろう(もしかしたらTシャツは店員さんの個人持ちかも)と思っていたら、そういうのが1セットになってカタログに載ってるんですよ。個性的な店作りの一環として店主がこだわって、そういうスタイルにしてるんだとばかり思っていたのに、あれが一式揃いのユニフォームだったとは、びっくり。っていうか、ユニフォーム会社の守備範囲の広さにびっくりしました。


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