台湾:日式料理


 

『台北ウォーカー』と、そのライバル誌『HERE!』。

たまぁ〜に読むと、脳の違うところを刺激される感じが心地よくて(大陸の中国語と違って漢字が略字じゃないので解読しやすいし、簡単な暗号解読みたいで楽しい)ときどき紀伊国屋や有隣堂で購入して読んでます。ちょっと高すぎ(千円ぐらいする)なので、角川さんなんとかしていただけないもんでしょうか? 年1回ぐらい、日本語に翻訳せずに中国語のまま特集記事だけまとめて特集号として出していただければ助かるかと...

いちばん解読し易いのが、『ファッション』と『日本での流行りもの』と『一度は行きたいレストラン』といった記事。台湾では『日式料理』が完全に定着していて、『台北ウォーカー』でも『HERE!』でも日式料理の特集が。まずは伝統的な日本料理。『台北ウォーカー』2002/08号の『ちょっとリッチな昼食』という感じの特集から。

 
料理内容はとてもまとも。まぁ、日本との因縁の歴史とか、金城武とか梶原一騎の奥さんとかのことを考えると、まぁ、そんなにとんでもない物が出て来るはずがないっていうのはわかるんですけどね(日本人が経営している店もあるようですし)。

ちょっと不思議なのがスイカ。紹介されている他のどの日本食の店でも、フルーツは必ずスイカ。

  

  

いや〜、メロンとの併せ技なんてのもありますが、見事に全部スイカ。夏だからか、とも思ったんですが、どうも台湾では年中スイカが採れる(さすが亜熱帯の国)ようなので、とくに季節感を重視しての選択でもなさそう。じゃぁ、台湾の人にとってスイカはあっさりした和食のイメージなのかと思ったら、洋食ランチでもやっぱりスイカ。
こじゃれた『スィーツ』じゃなくてスイカ(頼むから和菓子も『スィーツ』とか呼ぶのはやめれ、お嬢さん向け情報TV番組)。

余談ですが私は子供時代、黄色い果肉のスイカを『こだまスイカ』だと思い込んでいて、スーパーで売っていた『こだまスイカ』の果肉が赤くてびっくりしたことがあります。いまだに一度も食べたことないんですが、黄色い果肉のスイカってなぜ出てきたんでしょ? なんかメリットあるんでしょうか? すごく甘いんでしょうか?


次は焼肉。

今、台湾では焼肉がブームになっているらしく、新規開店が相次いでいる模様。日本では『韓国式焼肉』と呼ばれているものが、台湾では『日式焼肉』となっているようです。韓国からダイレクトにじゃなくて日本を経由して入って来たからそうなるのかも(その証拠に、焼肉店でありながらスキ焼きもメニューに入っているお店多し)。

七輪なんて、日本の無煙ロースターに慣れたお嬢ちゃんお坊ちゃんはびっくりなさるかもしれませんが、大阪の鶴橋あたりの本場風焼肉屋では常識なんだよ〜ん(しかし、鶴橋のキャベツのザク切り必須の焼肉屋さんて、どれがロースだかカルビだか食べるまでわかんないぐらい肉のカッティングが分厚いんですよね。もうもうとした煙でいっぱいの店内で『ブレードランナ〜、リドリースコット〜』ってギャグをかますのは初心者)。

上の画像ではちょっとわかりにくいんですが、日式ランチのスイカと同じように、ほぼ必ずシシャモがついてます。日本の焼肉屋では滅多に見かけないシシャモ。『海鮮焼き』を頼んでも付いてきませんね、少なくとも関東では。

シシャモは台湾では獲れないだろうから、これぞ(スイカとは違って)日本っぽさの象徴なんだろうな、と思っていたら、数少ない韓国焼肉の広告にもシシャモが。
う〜ん、ししゃも以外にも、ラム肉とかとうもろこしとかがある店が多いところをみると、もしかすると台湾に焼肉レストランを導入した元祖は日本の北海道出身者の可能性が...それとも本当の(日本ナイズされていない)『韓国式焼き肉』にはシシャモがつくものなのか?

最後はカレー。

1年前の『台北ウォーカー』で『カレー特集』をやっていて、台湾にある世界各国(日本、インド、スリランカ、マレーシア、タイなど)風のカレーを出すお店が紹介されていた。日式カレーとして出ていたのはこんな感じのもの。

 
 

 

 

  

ヌーベルカレーは日式ということでひとくくりにしてないか? いや、日本人はチャレンジャーだから確かにこういったカレーのほとんどは存在してますが... でもカレーうどんと魚のカレー煮(?)はちょっと解釈が違うような気もするなぁ...

まぁ、それもそれでご愛嬌。いや、日本にも和風中華とか、和風フレンチとか、ヌーベルチャイニーズとかあるし、日本文化を愛してくださる台湾の人々に文句つけるのは筋違いってことで... でもね、私の中では『ご飯やナン(およびそれに準ずる炭水化物加工品)あってこそのカレー』であって、それがなければ『カレーソース掛けのトンカツ』だと思うんですけど。


ついでに、両誌に載っている映画やマンガの台湾語訳タイトル(まぁ、よくいろいろなところで取り上げられてはいますが)。
スターウォーズ・エピソード2 クローンの攻撃
          ⇒ 星際大戦二部曲:複製人全面進攻

スパイダーマン ⇒ 蜘蛛人

仄暗い水の底から ⇒ 鬼水怪談

スチュアートリトル2 ⇒ 一家之鼠2

パワーパフガールズ ⇒ 飛天少女警

タイムマシン ⇒ 時光機器

ヒカルの碁 ⇒ 棋霊王

一番のお気に入りはスターウォーズ。一昔前の特撮映画を彷彿とさせる訳がナイッス。

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