イスラエル:パスポート



 
Israel is, of course, the venue for that popular Middle Eastern game, the Passport Shuffle, which involves getting in and out of the country, but avoiding being stamped with any incriminating evidence to tell that you were ever there. This game was devised because those countries which refuse to recognise Israel (including Lebanon, Syria and the Gulf States) refuse to allow anyone across their borders whose passport is marred by evidence of a visit to the Jewish state. Israeli immigration officials will, if asked, stamp only your entry permit and not your passport. This is fine if you are flying both into and out of Israel, but if crossing by land into either Egypt or Jordan, the Arab immigration officers are generally not so obliging and their entry stamps will be a dead giveaway - although some wily travellers have reported getting away with stamps on a separate piece of paper, especially at the Allenby Bridge crossing into Jordan.

Quoted from P.56, "Israel & the Palestinan Territories, 4th edition", Paul Hellander, Andrew Humphreys and Nel Tilbury, Lonely Planet Publications, Australia, 1999.

中東生まれの人気ゲーム「パスポート・シャッフル」の本場といえば、もちろんイスラエルだ。このゲームのルールは、イスラエルに入国したことの証拠になってしまうスタンプをパスポートに押されないようにしながら、イスラエルに入国したり出国したりするというものだ。イスラエルを承認していない国(レバノン、シリア、湾岸諸国など)は、イスラエルに行った痕跡がパスポートにある人物の入国を拒否するため、このゲームが考案された。申し出れば、イスラエルの入国管理官はパスポートではなく入国許可証にスタンプを押してくれる。イスラエルに入国するときも出国するときも空路ならこれで問題ないのだが、エジプトやヨルダン(訳注:この2国は、他のアラブ諸国とは異なり、イスラエルと敵対関係にない)にイスラエルから陸路で入国する場合はやっかいだ。アラブの入国管理官はイスラエルの入国管理官ほど親切ではないため、イスラエル国境から陸路で入国したというスタンプがパスポートに押されてしまうからだ。もっとも、パスポート本体ではなく別紙にスタンプを押してもらえた旅行者もいる。特にイスラエル=ヨルダン間のアレンビー橋にある入国審査場で成功したという報告が多い。

(訳:ピンキィ君の夫)

やはり、どこの国の人も苦労しているようです、パスポートシャッフル。

日本国のパスポートさえ持っていれば、どこの国でもフリーパスだという前提(思い込み?)で、入国審査のことなぞさらっとふれるだけ(ビザの必要は説いても)の日本のトラベルガイドでさえ、『イスラエルに入国する際の注意』としてパスポートシャッフルについて触れているぐらいです。

入国審査というのは、団体旅行でもない限り緊張するものですよね。『あ〜、言葉通じるんだろか』とか、『別室へ連れてかれませんように』と祈るばかり。『ネ〜クスト!!』と呼ばれたときの緊張感といったらもう、なんというか。特に、アメリカの入管職員(ロサンゼルスとサンフランシスコとシカゴしか知らないが)は皆、腕っぷしは強そうだし、ロサンゼルスあたりは一段高いところから見下ろしてるだしで恐怖倍増。

初めてのアメリカ行きの時(いろいろ事情があって一人旅だった)は、宿泊地アナハイム(ディズニーランドのあるとこですね)の所在州を『ネバダ』と書いていて、ロサンゼルス空港の入管ゲートの前で入国カードをチェックする係員のおばさん(この人は日系二世だった。私も含め、日本人がいかに色々なことをしでかしているかがわかりますね)に添削される始末。こういう係員は日本からの直行便がある空港には必ずいる模様で、シカゴで入国した際にもお世話になりました(このときはビザ有りで入国したので、まぁ、いろいろ大変だったんです)。

でもさ、ほとんどのアメリカ人だって、京都が京都府...あれOKだ、東京が東京都...OKだ、あっ!横浜が神奈川県って知らないんじゃないでしょうか。

ロサンゼルスの入国審査の時は、目の前ではしゃいで大騒ぎしていた学生グループ(なにも、日本で流行ってるからって、レゲエ&ヒップホップスタイルで乗り込むなよ。アメリカの若者がみんなそんな格好してるわけじゃないんだぞ)が入国管理官に何か怪しまれたらしく、『帰りのチケットをみせろ』と言われたりしたもんで、私はビクビクしながら入国管理官のおじさんの前(というより下だな)に進んだところ、『ハ〜イ、カンコウ、デッスカ!?ナンニチ、デッスカ!?』とにこやかに聞かれて拍子抜けしました。審査が終わった時には『ヨイ、リョコウ、ヲ!』と言われてビックリ。こんなに機嫌のいい審査官は珍しい。新婚旅行の時のオーストラリア入管では『シンコン、デッスカ?』といわれたことあり。顔に書いてあるのか?私。でも、入国審査に新婚かどうかは関係ないと思うが。


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