日本の歩き方

箸と日本食



 
The Japanese are convinced that foreigners can't use chopsticks and will look amazed and invite their friends from down the road to watch you when you start to wield. 

(中略)

Insist that everyone in the West uses chopsticks "because there are many Chinese restaurants." That way, if they question your rather unorthodox method of holding them, you can say it's the Chinese/Hong Kong/Thai style. You can justify anything with this ploy so long as you don't spear your food with your chopsticks, which will get everyone in the place smiling at you, which means you've done the most offensive and tasteless thing imaginable and they wish you'd go home.

(中略)

Odori-ebi means "dancing prawns," which are prawns so recently beheaded (alive) that they're still moving. The head will be fried and brought to you after you've eaten the body. If your hosts insist on your trying some and you don't think you can manage it, your best recourse is probably to say it's very bad luck in Oklahoma, or Wyoming, or Alabama to eat moving fish. The Japanese are very superstitious and might just sympathize.

Quoted from p.68-70, "Bluff your way in Japan", Robert Ainsley, Centennial Press, U.S.A., 1989.

ガイジンに箸が使えるはずがない、と日本人は固く信じているので、あなたが箸を上手に使うのを見た日本人はびっくりするだろう。「おい、見ろよ見ろよ」と知り合いを呼びに行く人がいるかもしれない。 

(中略)

欧米人は誰でも箸を使えるよと言ってみよう。「だって中華レストランがたくさんあるからね」と。同じように、箸の持ち方がヘンだと言われたら「これは中国式(または香港式、タイ式)の持ち方なんだ」と言おう。この手を使えば、たいていのことは胡麻化せる。ただし、箸で食べ物を突き刺してしまうと、もうダメだ。その場にいる全員があなたの方を向いてにっこりするだろう。その微笑は「何という失礼で下品なことを。さっさと国に帰れ」という意味なので勘違いしないように。

(中略)

オドリエビとは「踊る海老」という意味で、まだ動いている獲れたての活海老のことだ。胴体を食べた後に、頭の天ぷらが供される。食事に招いてくれた日本人に踊り海老を勧められてしまったがとても食べられそうにないという場合、いちばん良い断り方は「オクラホマ(別にワイオミングでもアラバマでも構わない)では、動いている魚を食べるのはとても縁起が悪いことになっています」と言うことだ。日本人は迷信深いので、すぐに納得してくれる。

(訳:ピンキィ君の夫)

今は、日本人でも『ねぶり箸』あたりを『何を食べようかと可愛く迷う私』のポーズと間違っている娘がいたりするので、外人サンが箸を突き刺したくらいじゃ『さっさと国に帰れ』なんて思いません。そんなこと言っていたら、日本の若者の半分以上は国外追放になっちゃいますよ(そんなことしたら、かえって大喜びされたりするから、とりあえず実家追放か)。

海老を活きたまま剥く『オドリエビ』は私も嫌ですね。向こうも必死でつかみかかってくるし、『ギチッ!ギチッ!』とかいうし、誰かが剥いてくれるなら、まぁ食べちゃいますが、なんか生ぬるくなってたりするし、あまり嬉しくない食べ物ですね。背腸がなくなりきっていないとジャリッとしたりするし。

一度『酔っぱらい海老』というのを食べたことがあります。透明なガラス容器に入った活きた海老に老酒を注いで、海老が酔っ払って(というか急性アルコール中毒で死にかけて)ぐったり(中にはアルコール中毒じゃなくて全身打撲でぐったりしている奴もいたに違いない)したのを剥いて食べるんですが、海老が酔っ払うときが、もう大騒ぎ。蓋をした容器の中でビシビシ跳ねるわ(夫に言わせると『アルコールが染みて痛くて跳ねるんじゃないか』とのこと。どっちが本当か?)、『ギチチ!!』とか言うわ、もうそれより怖かったのが、跳ねてる海老を『いや〜!かわいそ〜』と見もしなかったくせに、人より多く食べた私の母だ。とりあえず、魚の断末魔の顔を見ながら食べる活け造りも嫌いだな。

そういえば、昔いた職場の忘年会で活け造りが出たときのこと。あまりの活きの良さに、胴体に盛られた刺身のみならず、周りに飾ってあった他の刺身・つまなどまでが周囲にばらまかれたことがありました。そのときは私の他にも活き造りが嫌いな人が結構いて、宴会が終わるまで顔にお手拭をかけられた活き造りが並んでいました。


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