日本の歩き方

ラブホテル III



 

Quoted from P.35, "Marie Claire" (US), November 1996
Photo (It's a SHAMEFUL FAKE) by A.Venzago/Stern

日本女性は古い価値観の束縛から逃れようとしている。セックスツアーに出かける者、3000ドルもかけて交際相手を見つけようとする者、そしてカッコ好いボーイフレンドよりもスタイリッシュなハンドバッグが欲しい者・・・ Marie Claire がお伝えする。

写真キャプション:ラブホテルにはカップル達が押し寄せる
 

出典:「Marie Claire 米国版」1996年11月号の特集、「JAPAN: SEX AND SHOPPING」 P.35 より

(訳:ピンキィ君の夫)

これ、どう見てもラブホテルの一室じゃなくて、どこかのシティホテルのエレベーターホール(ロビーじゃなくて客室階の)にしか見えないんですけど... 灰皿が異様に大きいし、客室にはあるはずのカーテンもないし、だいいち窓ガラスにはエレベーターらしきものが映っているし...(どう考えても、下着姿の上にコートを羽織っただけの二人が、よし、ここは人がいないぞ、ソレッとばかりにコートを脱いで撮ったとしか思えない)。最初は本物のラブホテルで撮影しようとしたけど3人(カメラマンがいるから)だから断られたのかも。でも、イメージ画像を作るにしてももっとやりようがあったのでは? それと、この写真の男性の下着の中途半端さがなんともいえず嫌! 体型もなんかだぶついてるし(他人のことはいえないが)。

この特集、最近(1996年秋当時)の若い日本女性のライフスタイルについての特集なんですが、記事に添付されている写真が『水子地蔵』、『おなべバー(男の姿をした女性が接待するバー)』、『大勢のカップルが挙式する結婚式場(そういや、アメリカでは流れ作業というか、花嫁であふれ返る式場ってないな)』など。文中で述べられている女性達というのが、もうバブル真っ盛りのお姉様方。で、きわめつけが『日本女性は25歳過ぎても結婚していないと”クリスマスケーキ”と呼ばれる』って。最近は25で結婚すると『早くない?』とか言われたりします(でも、17〜8歳ぐらいで結婚しても、父親以外は”早い”と言わないのがまた不思議。これって”やり直しができるか、できないか”が基準だったりする?)。よく考えるとこの10年で日本の経済より、何より女性の生き方のほうがダイナミックに変わってますね。



[追記] (2002/06/23)

ワールドカップのおかげで、テレビでは『外国から見た日本』とか、『日本にやってきたガイジンさん観察』関係の報道が多くて、毎日ニュースを見るのが楽しみな充実した日々を送っておりました。

外国からのお客さん、意外とビールの銘柄にはこだわらないのね。ふだんは黒ビールとか飲んでる人がサッポロやキリンの缶ビール飲んでおいしいのかなぁ(このさい酔っ払えれば何でもいいってことなんでしょうね)。

で、TBSの『ブロードキャスター』の『日本を紹介する報道が外国でも増加、でもちょっとヘンなものも』といった特集で紹介された外国雑誌に、なんか見たことのある写真を発見。ああっ、これはもしかして↑上の金妻ホテルの写真を別の角度から撮った写真だぁ〜、なんてこったいビデオに撮っときゃよかったよぉ〜。雑誌の名前は確か『フォーカス』だったなぁ、ああっ、ちくしょ〜、紀伊國屋か有隣堂で探してみるか? とか思っていたある日のこと。夫が『ねぇ、ねぇ、これだった?』と差し出した週刊新潮に↓こんな写真が。

同時に撮影したと思しき別アングルからの写真がドイツの雑誌にも
ドイツの雑誌 "FOCUS" 2002/05/27号の日本特集記事
"SUSHI, SEX & MANGA: VERRÜCKTES JAPAN"
(『週刊新潮』 2002/06/27号 P.56 から図版引用)
ああっ、まさしくこれだよ(最近の新潮ナイス!!)。

どうも、マリー・クレールに写真を提供したおっちゃん(おばちゃんかも)が、上の写真を撮った時に何枚か角度を変えて他にも何枚か撮っていたようだ。そして、その写真は『日本のラブホテルの光景』として、ヨーロッパ中をめぐっているようだ。違うよ、これヤラセ写真だよ。日本のラブホは客室に他の客が乱入してくるようなとこじゃないですよ。

で、情報を寄せてくださったかたがいらっしゃいまして、上の写真は赤坂プリンスホテルのエレベーターホールだということが判明しました。


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