好きなスポーツ

好きなスポーツ


ガイジンさんのための日本語会話集から。

Quoted from P.139, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
アメリカあたりの書店では、マーシャルアーツコーナーに忍術の本が置いてあったりします。

え〜っと、CIAの捜査術やFBIの逮捕術をスポーツと呼ぶかぁ君たちは? と、聞いてみたい気もしますが、アメリカならそんなスポーツありそうだなぁ。

しかし、白土三平世代の私達からすると、忍術って『火遁(おおっ、一発で変換できたぞ)の術』とか『十本シメジの術』とか『抜け忍狩り』(はちょっと違うか)とかで、あんまりスポーツって感じじゃないんですよね(まぁ、基礎体力がないと、これらの術を使えないのは確かなんですが)。カルチャーセンターで教えてるわけじゃないし、土日に小学生がおかぁ様がたの軋轢を背景にやってるわけでもないしなぁ。

たぶん、滋賀県あたりでは年に一回は全国大会が開かれてそうな気がするんで、ファンの方はそれに参加するか、見学するかで満足していただくしかないなぁ。

ということで、下駄と厚底ブーツ、新幹線と富士山というアバンギャルドな日本を示した表紙を持つこの会話集。英語圏では絶大な人気と信頼を誇るオーストラリアのロンリープラネットが出しているんですが、よく見ると見所満載です。

例えば、お土産を探すの章。


Quoted from P.80, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
これ、たぶん厚底ブーツのことだと思うんですけど、う〜ん、土産物にしたいほど面白いもんなのか(まぁ、日本人がアメリカで派手派手スニーカーを買ったりするようなものか)?

それとも意外と『ジャパニーズ・エンプレスの履いていらっしゃるハイヒールブーツは踏まれ心地が最高で、持ちもいい』ってことで、ごく普通のハイヒールブーツが人気とか?

で、今、ちょっと街中では売っているのを見つけにくいですね、厚底ブーツ。下手に店で探すより、ビジネスで知り合った働くお嬢さんに尋ねると『そういえば、下駄箱の奥に...』とか言って、ちょっと頬を赤らめて出してくれるかもしれませんよ。できれば一人暮らしのかたより、物持ちがよさそうなおかぁ様と暮らしているお嬢様を狙うのがポイントかと。下手すると、お嬢様のお父様が履いていたロンドンブーツも出て来る可能性あり。

そういえば、この前、夫の仕事仲間のオーストラリア人アニメファンが初来日(仲間に『日本に行っても、そこらへんの街中で女の子がスカート翻して変身してるわけじゃないよ』と言われて送り出されてきたそうな、ってそこらへんじゃないどっかで変身してる子がいると思ってんのか?)した際、お土産のカンガルーのぬいぐるみ(オーストラリア人女性がこけし貰うよりはストライクゾーンが広くてうらやましいぞ、オーストラリア名産)のお返しに、ダブったガシャポンあげたら凄く喜ばれましたよ。ゴースト・イン・ザ・シェルとエヴァってとこがミソ。ちょろいな。村田蓮爾に反応してくれなかったのはちょっと残念。


Quoted from P.114, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
最近は『Vシネマ』っていったほうが通りが良いような気がしますね。まぁ、昭和40年代の健さんや文太アニィが好きな方なら、こちらでオッケーなんですけどね。

そういえば、アメリカのビデオ屋でも良く見たよなぁ、ヤクザ映画ビデオ。近くには必ず座頭市が。市っつぁんって、う〜ん、ヤクザってより、無宿人なんだけどなぁ。賭場に出入りして人斬るだけじゃ、ヤクザじゃないだろ、と思う。だって市っあん、『全国制覇』なんて言わないもん。


Quoted from P.205, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
大都市圏ならともかく、地方都市でこんなこと言われたら、神社か、胡散臭いシャーマンおやじの家か、謎のお払い婆ァのところへ連れて行かれそうですね。

そういえば、夫の実家のあたりで十何年か前、占い婆が殺された時、近郷近在の適齢期の男女大勢が(心当たりがないのに)警察の問い合わせを受けて大騒ぎになったらしいです。なんでも、結婚を許可する前提として、相性とか本人のひととなりを観るってんで、本人達も知らないうちに結婚相手の親や親戚がお婆に占っていてもらっていた模様。で、そのデーターがそのまま残ってたらしいです。

中には、どう考えても一ミリも接点がない組み合わせもあったりなんかして、結構ホラーだったそうです。

なんで私がそんなこと知ってるかというと、義弟(つまり私の夫の妹の旦那さん)の名前もそこにあって、義弟の両親も夫の両親も占いを頼んでないのに警察から問い合わせが来たそうで、姑から『まさか、あなた(つまり私)が頼むわけもないし... あなた達の時もそんなことしなかったわよ』と言われたもんで。


Quoted from P.63, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
通りすがりのガイジンさんに(いや、観光案内所に来た人でも)いきなりこんなこと言われたらびびりますよね。

パターンとしては、この四つ。
 1) 相手が一人 → ダッシュで逃げる
 2) 相手が男女 → どんなものか見学したいのか、お二人さん?
 3) 相手が男同士 → 旅費の節約? それとも...いや〜ん!!
 4) 複数人 → えっ?え〜っ!


Quoted from P117., "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
ガイジンさんはよくこういう質問を吹っかけてきます。一方、日本人は『あなたにとって○○とは何ですか』と禅問答のような問いかけをしてきます。どちらも、適当に返事したり、わからないというと怒ります。

いや、あんたみたいに、すでに答えを準備していて、いろんなパターンの返答を知っている人ならともかく、そして、そういう質問をされることが想定できる場ならともかく、ふわ〜ん、とその場にいるのに突然そんなこと聞かれてもなぁ。まぁ、世論調査のつもりなら、返答できない人は軽く無視してください。

なんか、こういうことを会話の取っ掛かりにしたがる人には、いしいひさいちの『なになにしてはいけない教』ではありませんが、『私は”○○ついてはどう思っていますか?”と”あなたにとって○○とは何ですか”と聞かれて答えてはいけない教信者なんでごめんなさい』と答えるとか、パーティの主催者になったら『この場では”○○についてはどう思っていますか?”と”あなたにとって○○とは何ですか”という質問は禁止』とかにしたら面白いだろうなぁ。


Quoted from P.118, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
で、まぁ、英語圏のガイジンさん的は、こんなところが会話の取っ掛かりとしてOKらしいので、ガイジンさんが多く集まりそうな場所に(それもハイソな会話が好きそうな方が集まりそうな場所に)出没する機会が多い方々は是非これらに対する『イケテル回答』を作成して暗記なさっておくのが宜しいかも。マイフェアレディのイライザ並にハイソな雰囲気を醸し出せること間違いなしですよ。

いや、まじめにこれらの問題を考えてる方はこんな(←失礼)会話集じゃなくて、コミニュケーションとるためにもっと違う書物に当たりそうな気がするんで...

ところで、一番上の "abortion" は『避妊』じゃなくて『中絶』ですね。ガイジンさんは中絶の是非を問うつもりで『ヒニン ニ ツイテ、ドウ オモテマスカ?』と尋ねたのに、日本人が『うん、お互いのためにも、ちゃんと実行すべきだよね、特にローティーンは』とか、『結婚する前は絶対にしないとね。学校でもそう教わった』とか返事すると、卒倒されるかも、です。


Quoted from P.122, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
そう来ましたか。他にもいろいろ聞くことがあるだろうに、そう来たか。

う〜ん、そりゃ必要な人にはとっても大切な情報なのは確かなんだけど、『”ぴあ”見てくれって』いうわけにもいかんしなぁ。事前に調べてきてください。所在地がわかれば行き方は教えてあげられるから。

とりあえず首都圏だったら新宿2丁目って言やぁいいんですけど、田舎じゃネットカフェにでも案内するしかないかなぁ。


Quoted from P.121, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
著者さん、まさかゲイ? それとも、オーストラリアでは差別撤廃法とかなんかで、会話集には可能な限りゲイの記述を必ず入れることって決まってるんでしょうか?

でも、ゲイの場所っていわれても、日本じゃわりと細分化されてるんで(外国がどうかは申し訳ないが全く知らないんで)、尋ねるときには、オカマバーに行きたいのか、ニューハーフバーに行きたいのか、出会いバーに行きたいのか、ウリセンバーに行きたいのか、ショーパブに行きたいのか、そこらをハッキリさせておかないと、趣味でない方面に案内されてびっくりすることになるかもです。

まぁ、いいガイドさんか、いいポン引きさんに当たることをお祈りします。


Quoted from P.196, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
これも、国によっては文字通り死活問題ですからね。下手すると死刑。

ニューヨークのゲイパレードでも、通り道沿いの教会はロープで結界を張ってゲイの侵入を阻止するそうです。まぁ、日本ではビックリされることはあっても、死ぬことはないでしょう、とくにガイジンさんなら。

でも、カップルで派手にイチャイチャしてると、警官か、カメラケータイかざしたお嬢様方や『おや、まぁ』とかいってジジババが寄ってくる恐れはありますが。

で、とってもリベラルなこの会話集、こんな記述にも抜かりありません。


Quoted from P.197, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
ああっ、二の腕ぶっといロシアンなおばちゃんとか、鞭持った女王さまが浮かぶ私はまだまだリベラルさが足りないようです。

Quoted from P.129, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
おいおい、『手相見てあげよう』か?

でも、最近のニュースで、それが今でも有効らしいって知って、ちょっとびっくりしてます。

そういえば、知り合いのパートさんで、娘時代、通りすがりの青年にいきなり『君の手相は僕と結婚すると幸せになると出ている』と言われて結婚した(まぁ、そればっかりが要因ではなかったらしいが)人がいるんですが、結婚後20年経っても『お父さんの占いはよく当たる』と言ってましたっけ。

で、『じゃあ、見て欲しい』って子を自宅へ招待するんですが、元青年・今おじさんは奥さんの目の前で占わされるせいで、二度と切り札は使えないようになってました。

他には『俺、マッサージうまいんだよ』と女性の肩を揉んでいた人もいたなぁ。私が『私も肩凝ってんですよ』って言っても一度も揉んでくれなかったなぁ...

彼は未だに独身(”マッサージ上手”の時は20代後半、今、40代半ば。肩、揉みまくっても、1ミリも無駄だからな!!覚えとけ!!)。この前、昔の同僚達との飲み会で『○○さんに肩もまれた人』って挙手願ったら10人中7人が挙手しましたよ。3人で『私たちって選ばれし者ねっ!!』と祝杯あげちゃいました。他の7人にも『うらやましぃ〜』とか言われたし。ちなみに、マッサージっぷりは『エロくはないが、痛かった』そうです。思わず力が入っちゃったんだろうな...


Quoted from P.132, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
日本語のカジュアルな言い方ですと『私の体だけが目当てだったのね!!』というところでしょうか。

おばさんに言わせると『ある意味、自信過剰な言い草だわね』ということになります。

いや、元同僚達との飲み会では時々、皆で温泉行こうか、という話が出るんですが、必ず『真っ暗じゃなきゃいや〜』、『痩せてからじゃなきゃ、絶対駄目!』、『懐中電灯だけで入る風呂はないのか!』ということになり、若い頃を知っている知り合いと一緒にお風呂には入れないね、という結論に達しちゃうし、不倫をしている知り合いの話とか出ても『まずこの下っ腹どうにかしてからじゃないと不倫なんか出来やしないよ』ということになるもので...

特定のパーツさえついてりゃOKと思ってくれる人もいるにはいるんでしょうが、私の母によると『中身がどんなによくても、ある程度パッケージが良くなきゃ売れるものも、売れないからねぇ(←初パーマかけた娘に放った一言)』だそうですから。


Quoted from P.201, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
う〜ん、一番最後の質問に『ハイ、シヨウシテイマス』と答えると、診察の最中にお巡りさんが踏み込んでくる可能性大です。

『まりふぁな ハ 麻薬デハ アリマッセ〜ン』は日本では通用しませんから、悪しからず。


Quoted from P.126, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
こらこら、一体どういう所に入り込んでるんだ?

そのうち、この会話集を手に繁華街をうろうろしているガイジンさんは警察にマークされるようになるかも。


Quoted from P.200, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
う〜ん、これじゃ、目の焦点が合ってないおとうさんが謎の装置を片手に『うちの事業を一発逆転させるには、この装置が必要なんだ』とかいってる風景が浮かぶんですが。

で、警察が踏み込んできて幼い息子は、父が工場に仕掛けた時限発火装置で放火し、保険金で事業再興の一発逆転を狙ったって気づくことになったりすると。


Quoted from P.134, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
え〜っと、これを尋ねる前に、相手は『生まれたときからここに住んでいるのか、それとも、ある程度の年齢になってから移り住んできたのか』と『他所で暮らした経験があるかどうか』を確かめておく必要が。じゃないとえらいことになります。

私の夫の同僚で、名古屋生まれ名古屋育ちの方が、就職して始めて首都圏にきて喫茶店でコーヒーを頼んで、真面目な顔して『ピーナッツ来てないんですけど?』と聞いたとか。

このケースは、まだ、ご本人も薄々気がついていたらしいのですが、この間テレビで見た『福岡の小学校では体育の時間、立ち上がるとき”サー”と掛け声をかける』というケースでは、リポーターに『よそでは立ち上がる時”サー”って言わないんだよ』と言われた子供たちが『それ本当のことですか...』と呆然としていたのが可愛かったです。それに子供たちはともかく、先生まで『いや、知りませんでした』と驚いていたし。

似たようなケースで、私が小学校3年で関西から神奈川県に引っ越してきたとき、『吉本新喜劇は何チャンネルでやってるんやろ?』としばらく探してました。吉本新喜劇は全国で放送していると思ってたんですよ。


Quoted from P.76, "Japanese Phrasebooks Japanese 4th Edition", Lonely Planet, Australia, 2004.
全部剃り落としてくださいと、言っといてそれはないだろう(じゃなくて)。

苦情を申し立てるケースというのは、まぁ必要なんですが、ここまではっきり言わなくても。と、日本人かつ小心者の私は思うんですが、まぁ、本当はこれぐらい言わないといけないんだろうなぁ。


[追記] (2006/04/28)

この前 TVK で『saku saku』を観た後に、そのままだらだら『洋楽天国』を見ていたところ、来日中(?)のゼブラヘッドにインタビューしてました。そこで、どういう流れかはわかんないんですけど、メンバーが『知ってる日本語』を一人づつ喋り始めたんです。『コンニチハ』とか『ドモ、アリガト』とか。

『あ〜、まぁ、そんなとこだよねぇ〜、月並み〜。いかにゼブラヘッドといえども(ちょいとクリップがお馬鹿テイストなグループなのだ)ベンチャーズ並に来日してるわけじゃないから、こんなもんか』と思ってたら、いきなり『ヒニング ナシ デハ シマセン』と発言する奴が。

で、よ〜く見ると奴の手元に紫色の付箋を大量に挟んだ、見慣れたカラーリングの小さい本が。で、急いで調べてみると...

ありましたよ〜 偉大なりロンプラ...

遥か昔、放送禁止ギリギリ発言連発のパンクバンドが来日コンサートの最後に『ドモ アリガトウ ニッポン!!』と叫んだ時の虚脱感を未だに忘れらないおばさんとしては、来日ミュージシャンにはキャラに合った一言を発して欲しいと思っていたので、たった一言とはいえ、とっても嬉しかったです。

おまけ。

パンティライナーを買いたい時には『セイリヨウ なぷきん ヲ クダサイ』と言わせたいようです。

『薄型』と名乗るナプキンでさえ『うわっ、なつかし〜、アンネ(注)ってこれくらいあったよなぁ〜』とノスタルジーに浸らせてくれるぐらい分厚い米国(10年前の話。同じウィスパーを名乗るものでさえ、どうしてこんなに厚みが違うんじゃ〜と愕然とした覚えが...”タンポン文化の国だから”という説もあり。ロンプラの母国・オーストラリアの事情は知りませんが)から来た人は、日本のペランペランの薄型ライナーでは不安に思うだろうなぁ〜、ってんで著者さんが気を利かせたのかも。いや、身体的特質の違いから、実際に大和撫子向けライナーでは性能が不十分なのかもしれませんが。

注:
アンネ:潰れてしまった生理ナプキン会社。おばさんのスタートはこれだった。当時は生理のことを『アンネ』って呼んでたぐらいのトップブランド。高校生の頃、『ロリエ』登場。何で覚えてるかっていうと、通ってたのが女子高だったもんで、正門前まで配りに来やがったんですよ、メーカーが。そりゃ、女子高と商業高校が隣り合ってたら、駅からどんなに遠くても来るわな普通。でも、当時の女子高生でナプキンの選択権を持ってた子は殆どいなかったと思うが... まぁ、『おうちに持って帰って、おかぁさんによろしく』ってことだったのか?


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