日本の歩き方

旅館の朝食


Although I have heartily recommended you try spending at least one night in a ryokan, there are a number of disadvantages to this style of accommodation. The most obvious problem may be that you will find it uncomfortable sitting on the floor. And because the futon is put away during the day, there's no place on which to lie down for an afternoon nap or rest, except on the hard tatami-dovered floor. In addition, some of the older ryokan, though quaint, are bitterly cold in the winter and may have only Japanese-style toilets. As for breakfast, some foreigners might find it difficult to swallow raw egg, rice, and seaweed int the morning (I've ever been served grilled grasshopper - quite crunchy). Sometimes you can get a Western-style breakfast if you order it the night before, but more often than not the fried or scrambled eggs will arrive cold, leading you to suspect they were cooked right after you ordered them.

Quoted from p.79, "Frommer's Japan, 3rd Edition", Beth Reiber with Janie Spencer, Macmillan, Inc., USA, 1996.Q

少なくとも一晩は日本旅館に泊まるべきだと心から勧めてきたけれども、日本旅館には良くない点もいくつかある。一番ありがちな問題は、床の上に座るのが辛いということだろう。昼間は布団が片づけられてしまうので、昼寝したり休息したりしたくなったら硬い畳の上で横になるしかない。それから、古い旅館の中には(趣きはあるけども)冬はひどく寒かったり、和式トイレしかなかったりするところもある。朝食に関しても、生卵や米飯、海苔がとても喉を通らない外国人もいるだろう(私などはカリカリに焼いたバッタを出されたことがある)。前日の夜に予め頼んでおけば洋風の朝食を食べられることもある。ただし、たいていは冷たい目玉焼き(スクランブルエッグでも同じ)が運ばれてくるので、ひょっとしたら前夜、頼んだ直後に作ったんじゃないかと疑いたくなるだろう。

(訳:ピンキィ君の夫)

えーっと、イナゴの佃煮が出たんでしょう、多分。それとも長野あたりの民宿で郷土料理のフルコースが出たのかも。私も虫関係はちょっと遠慮しときます。

そういえば10年前、中国の西安に旅行に行った時のこと。昼食はどこかの体育館のようなところで、何十人もの外国人旅行客が集められ(当時は中国国内を自由に個人旅行するのは難しかった)、各グループで円卓を囲んでとることになりました。数々のおかずが並ぶなかに、鶏のから揚げ(骨付き)がありました。なにか異様なオーラを感じてその皿をよく見つめると、なんとそれは鶏一羽をぶつ切りにして、その全パーツを揚げたものでした。当然、『コケッ』とばかりに口を開けたトサカ付きの鶏の頭も。『ひゃー』という悲鳴をあげる人もいれば『でも、食べられるから出てるんだし、珍味だよね』と冷静な人も。でもさすがに頭は全員遠慮して、足(腿じゃなくて足)をかじった人が一名いただけでした。なんか、コリコリしてたそうです。

アメリカで『えっ!?』と思う食べ物はあまりありません。ちょっと驚いたのは、近所のスーパーでたまに見かける『羊の脳みそ』です。これは形が崩してあるので、最初に観た時は私の知覚が『白子だよ』と囁いたのですが、数秒後に私の理性が『ちょっとまてぃ、なぜ肉売り場に白子があるんじゃ』と警報を発し、よく見たところ『ラム・ブレイン』と書いてあって『あ、脳みそだぁ!』となりましたが、それほど衝撃的ではありませんでした(形がはっきりしていたらその限りではなかったかも)。それより驚いたのは豚の皮を揚げたスナック菓子。焼き印の跡ではと思われる紫色がところどころに入っていたりもします。食べろといわれたら食べられるな、これは。あとは『ワンちゃんのチューインガム』といって売られている豚の耳の干物。あっ、でも豚耳の刻んだのは食べたことあるな。

この前、ワシントンDCに遊びに行った帰りに車が突然動かなくなって(それも幹線道路のど真ん中で、恐かったー)、はるばる250マイルを牽引してもらって帰ってきた時のこと(AAAの会費は充分モトとってるな。車の修理保険と携帯電話の加入金も)。牽引トラックの運転手さん(アフリカのエリトリア出身)と、食べ物の話をした時のこと、夫『寿司って知ってる?』、運転手『知らない』、夫『ビネガーをまぶしたライスの上に生の魚を乗せたもんなんだ』、運転手『なま? なまなの? 全然調理してないの〜?』、私(夫にむかって)『魚はちゃんとスライスしてあるって言えば?』、夫『あっ、スライスした魚を乗せるんだ』、運転手『ああ、スライスしてあるのか、そうか。私の国でも生の肉を食べるよ、生肉は大好物さ』。寿司や刺し身の説明をする時は、『小さくスライスした魚を生で』と言い添えるのお忘れなきように。生肉を食べたことがある人はだいたいそれで納得してくれるのでは。


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