日本の歩き方

品物を売る


Selling Goods in Japan

Years ago there was a lucrative black market in bottles of foreign whiskey, especially Johnnie Walker Black Label, which sold then in shops for \10,000 a bottle. Now the price has dropped to below \5000, and the Japanese go overseas and bring their own back. It is not worth trying to bring bottles into Japan and trying to sell them. It might be possible to find buyers in bars (or the bar owner might buy them), but you would probably be lucky to get your money back. Don't waste your time.

There also used to be a good market for gold Swiss watches (Rolex and Omega especially), but nowadays the Japanese travel abroad a lot and buy their own. (Overseas they have become a nation of "power shoppers".).

Quoted from p.153, "A Budget Travel Guide: JAPAN", Ian L. McQueen, Kodansha International, Japan, 1997.

日本で品物を売る

何年も前の日本には、洋酒の、なかなか旨味のあるブラックマーケットがあった。店頭で買うと1万円もするジョニーウォーカー黒ラベルは特に人気があった。しかし今では店頭価格も5千円以下に落ちている。しかも日本人は海外旅行に行って自分で買ってくるようになった。洋酒を日本に持ち込んで売ろうと企むのは賢いことではない。酒場に行けば、買い手が見つかるかもしれない(酒場の主人が買うこともあるだろう)。しかし、利益が出ることはあまりない。無駄なことはやめよう。

かつては、スイス製の腕時計(特にロレックスとオメガ)も、いい商売になった。しかしこれも今では日本人はよく海外旅行して自分で買ってくるようになった。(今や日本人は海外では「パワーショッパー」だ)

(訳:ピンキィ君の夫)

ビーズで土地を手に入れたり、マッチをつけただけで「魔法だ」と言われた良い時代は去ったのです。でも、世界の何処かでは「電卓」や「ボールペン」はまだまだ神通力を持っているらしいのですが。

「ジョニ黒」は20ん年前の我が家では家宝扱いでした。盗み酒するとばれるくらい厳重な管理をされていました。しかし現在。親兄弟に「なにか欲しいものある?」と聞いて「アメリカングッズ」とか言われると困ってしまいます。アメリカの地方都市より日本の方がよっぽど「アメリカングッズ」が豊富だったりするので。

日本人が自分で買って来るようになってまだまだ日が浅いもので、「日本で買うより安い」となると、自分が家賃いくらの家に住んでいるかも忘れて、何十万もするバッグや時計をのぼせたように買ってしまうのが悲しい性ですね。私が短大生ぐらいの頃(大昔)、「第一次ブランドブーム」なるものがありまして、ちょっと小金持ちのお姉さま方は、「ヴィトンのミニボストン」と言うのを持っていました(それより貧乏な人は「キタムラ」、もっと貧乏な人は「フィラ」だったような気がする。あれ?「ヴァレンチノ」だったかな、「クレージュ」だったかな)。で、お母さん等に「分不相応だ」と非難されると、お姉さま方は「今は高くても一生モノよ」と反論していました。それから数年後に、赤ちゃんのおしめバッグとして大活躍をしているのを見て「一生モノって言うのは本当かも」と思ったものです。でも、使い込まれた「ヴィトンのミニボストン」って見かけないなぁ。赤ちゃんのおしめバッグとして天寿を全うするほどやわなバッグではない筈なのに。

全く関係ありませんが、「パワーショッパー」と、いわゆるパソコンの「パワーユーザー」って、どちらも「いくらお金が有っても足りない」のと、「皆、尊敬の目で見ていて利用するだけするが、お腹の中では”ちょっとおかしいのではないか”と思われている」という点で似ているような気がします。


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