日本の歩き方

トイレスリッパ



 
Restrooms are another story. If you're in a home or Japanese inn, you'll notice another pair of slippers - again plastic or rubber - sitting right inside the restroom door. Step out of the hallway plastic shoes and into the bathroom slippers, and wear these the whole time you're in the restroom. When you're finished, change back into the hallway slippers. If you forget this last changeover, you'll regret it - nothing is as embarrassing as walking in wearing toilet slippers and not realizing what you've done until you see the mixed looks of horror and mirth on the faces of the Japanese.

Quoted from p.29, "Frommer's Japan, 3rd Edition", Beth Reiber with Janie, Spencer, Macmillan, Inc., USA, 1996.

トイレではまた話が違ってくる。一般家庭や旅館のトイレでは、ドアを開けてすぐのところに、もう一組のスリッパ(これもビニール製かゴム製)が鎮座ましましている。ドアの外側で廊下用のスリッパを脱いでからトイレの中に足を踏み入れてトイレ用スリッパに履き替える。トイレの中ではそのスリッパをずっと履いておく。用を足し終わったら、また廊下用スリッパに履き替える。これを忘れると後悔することになるだろう。トイレ用スリッパを履いて歩きまわることぐらい日本人を困惑させることはないのだが、恐怖と笑いの入り交じった彼らの表情を見るまで、自分がしでかしたことの重大さには気付かないものだ。

(訳:ピンキィ君の夫)

もひとつ。

In ryokan (traditional Japanese inns) and some restaurants, you will encounter a second pair of slippers, usually red, at the door of the benjo (toilet). this tells you that it is empty (or that an uninformed foreigner is using it). Exchange your hallway slippers for the red ones, leaving the former outside the door to alert others, and thus avoid a knock on the door.

Quoted from P.69, "Passport Japan", Dean Engel & Ken Murakami, World Trade Press, USA, 1996.

旅館や一部のレストランでは、トイレのドアを開けてすぐのところにもう一組のスリッパ(たいてい赤い)が置いてあることがある。これは、そのトイレが空である(または、トイレのスリッパの使い方を知らないガイジンが入っている)ということを意味している。廊下用のスリッパを脱いて赤いスリッパに履き替えよう。脱いだ廊下用スリッパは使用中のサインとしてドアの外側に置いておく。そうすれば使用中にドアをノックされることはない。

(訳:ピンキィ君の夫)

昔はトイレにあった『便所下駄』(カランカランとうるさいやつ)だと、履きっぱなしでトイレの外まで出て行く人は少なかったんですが、最近はすっかり見かけなくなりましたね。

とか、思っていたら、数年前の夏祭りでミニゆかたの足元にポップな飾り付けが施された『便所下駄』が... いや、あんたそれ下駄は下駄だけど、おばさんが子供の頃はそれってトイレの中か、超ラフな格好をして夕涼み中のオバチャンが履くもんだったんだけどなぁ。まぁ、いいか、便所下駄がそれなりに生き残るんだったら。そういえば『厚底便所下駄』もよく見たなぁ。

アメリカの住宅では、トイレと風呂場が一体になっていることが多いので、トイレに行くのにスリッパに履き替えるという習慣はないようです。というか、スリッパを履くという習慣自体がほとんどないようで、だいたいスリッパ自体、私の行動範囲(ピッツバーグとその周辺のモールやスーパー)では売っているのを見たことがありません(ましてやトイレ用スリッパなど...)。パイルの室内履きみたいなものはあるんですが、漫才でどつきに使われるようなスリッパはまずありません(そういえばスリッパどつきも最近見ないなぁ)。

『私は汚いのが許せないから旦那がトイレのスリッパで出てくると除菌剤で拭いてまわる』と言っていた知り合いが、忘年会の会場のトイレで『誰が履いたのかわかんないスリッパ履くのは嫌』とかいって自宅から持参のスリッパを履いて、その上からトイレのスリッパを履いていたのを見て、『で、その自宅から持ってきたスリッパは捨てるの? またお家の中で履くの?』と思った覚えがあります。いや、その前に酔っ払ったオッちゃんたちがトイレのスリッパで廊下のみならずお座敷まで上がっちゃって凄いことになってたんですが...気が付いてなかったのかなぁ、彼女。

そういえばよく『スリッパについているブランドマーク』が笑いの種になっていますが、わたしが一番『これはないだろう』と思ったブランドものは、毛糸で編んだ靴下カバーについたクレージュのマークでした。『フランス(で、いいんでしたっけクレージュ)人、靴下カバー履くんかぁ?』と思った覚えがあります。いや、あったかいからいいんですけど。


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