日本の歩き方

自動販売機


There are no prizes for guessing that Japan has a larger number of vending machines per capita than any other country in the world. You cannot walk for five minutes without bumping into one. A major reason must be that in crime-free Japan they go unmolested. In most civilised countries, plonking a beer vending machine down on a suburban street corner would be unthinkable.

(one paragraph omitted)

You can buy almost anything from vending machines. Soft drinks, coffee and cigarettes are the most common vending machine products, but beer vending machines are also reasonably common. Other less common machines sell goods ranging from rice and vegetables to neckties and computer software. Condom vending machines can sometimes be found outside pharmacies, and pornography (magazines and videos) can be found in some areas.

Probably the most controversial vending machine venture in recent years has been for the sale of used panties. Ostensibly once owned and worn by female high-school students, the panties come in vacuum-sealed packs of three (with a photo of the erstwhile owner) and are targeted at the average fetishistic man about town. The cost? Around \3000 to \5000, making them the perfect, reasonably priced Japanese souvenir for the folks at home..

Quoted from p.219, "JAPAN, 5th edition", Cris Taylor, Lonely Planet Publications, Australia, 1994.

人口あたりの自動販売機の数が世界で一番多い国は日本だと言い当てても、誰も誉めてはくれない。自動販売機を目にせずには5分と歩けないのだ。日本では犯罪が極端に少なく、自動販売機を荒らされることもあまりないからだろう。ビールの自動販売機を近郊の道端に置いておくなど、ほとんどの文明国では考えられないことだ

(中略)

日本ではほとんど何でも自動販売機で買える。ソフトドリンクやコーヒー、タバコの自動販売機はいたるところにあるし、ビールの自動販売機はその次に多い。あまり頻繁には見かけないが、米や野菜、ネクタイ、コンピュータソフトなど、いろいろなものが自動販売機で売られている。薬局の外にはコンドームの自動販売機がよく置いてある。どこにでもという訳ではないがポルノ(雑誌やビデオ)の自動販売機も見かける。

最近いちばん物議を醸したのは、使用済みパンティの自動販売機だろう。女子高生が履いたということになっているパンティが、本人の写真同封のうえ3枚一組で真空パックされて、それほど極端なフェチというわけではない男性向けに売られている。3千円から5千円程度なので、日本旅行のお土産にするのにちょうどいい価格だ。

(訳:ピンキィ君の夫)

お土産に持って帰ろうとすると、本国の税関で没収されます。理由は、日本にだけ棲息する稀少種『コギャル』から作られた製品はワシントン条約で輸出入が禁止されているから(うそっ♪)。こんな物買って帰って『変な病気が日本から持ち込まれた』とか言って怒るなよ、アメリカ人。あ、このガイドブックはオーストラリアのか。

私が会社員だった頃、アメリカに出張に行ったおじさん達のお土産には必ずエッチなビデオ・雑誌がありました。たまに買ってこないおじさんがいると『かぁちゃんが怖いんだぜ』と他のおじさん達から陰口を叩かれていました。それらのお土産は、表に赤で『至急回覧』と注意書きされて、そういうものが好きそうな人達の名前を列記した社内便(職場内の郵便)の封筒に入れられて課内を回っていました。あるとき、封筒のあまりの重さを不審に思った庶務担当の女性(課内での社内便は庶務担当者が配っていた)が中身を覗いて大騒ぎになったことがありました。たしかそれからは自分達で持ち回っていたはず(まったく高校生みたいな奴等)。

あっ、でも、うちの夫もご多分にもれず買ってきました。で、『怖いかぁちゃん』の私に見つかり『大切にしているビデオと本の山、蹴り崩しの刑』に処せられてしまいました。次の日、私が会社で『うちの夫ときたら...』と愚痴ったら、同僚(女性です)の一人が『それ、貸して欲しい』と言うではありませんか。理由を聞くと、『私のが人のと比べてどうだか知りたい』のだそうです。なんでも、別の同僚宅で彼女が見せてもらったアメリカ製エッチビデオ(新婚旅行のお土産。私も見せてもらった。マドンナ写真集のノーカット版はかさばるのでやめたらしい)の主役のそれが余りにもきれいだったのでびっくりしたらしい。うーん、そういう需要があるのか... でも、見て確認したところでどうしようもないと思うし、だいいち白人や黒人、ヒスパニックと比べてどうするんだ。とは思いながらも、本人が真剣だったので貸したところ、感想は、『プレイボーイ』はさすがに良いモデルを使っているせいかきれい、『ジェネシス』はモデルの品が落ちるせいかそれほどでもない、とのこと。はあ。大人のいうことには全く耳を貸さないくせに、雑誌やテレビで仕入れた情報は絶対だと信じる子が増えてる、例えばヘアヌード写真集を見て『私は毛深い』と悩んだりする子がいる、とかいった話を見聞きするたび、彼女のことを思い出します。まぁ、毛は脱毛すればいいけど、あれはなぁ...マイケルジャクソンの主治医にでもなんとかしてもらうのか? しかし、そんなこと気にする男と付き合っても楽しくないと思うが。ハイレグ水着が着たい、ノースリーブを着たいといって脱毛する気持ちは凄くわかるし、整形したい気持ちもちょっとはわかるんですが、『きれいなわ・た・し』ってそこまでいってるのかな。刺青(タトゥーですか)も、『今、かっこいいから』じゃ、だめなような気がするし(だって短大の頃の自分の写真を見て、『もしブルーのアイシャドーがイレズミだったら...』と思うとぞっとするから)。アメリカのしわくちゃばぁちゃんの、しわくちゃになったハートとかドラゴン(多分)のワンポイント刺青を見るたびに考えちゃいます。

そういえば、近所の日本食材店でのこと。入ってきた日本人の若い男性2人組が、大声で(アメリカ人の中で暮らすと、日本語での会話は周囲には理解できないと思う癖がついてしまうのでしようがないのですが)『ここさ、日本のAVビデオもレンタルしてんだってよ』と話しながら入ってきたことがありました。日本のおじさん達が危険をおかしてまで見たがるビデオが思う存分見れる環境にいながら、日本のオモテAVビデオを見たがるというのか(まあ、アメリカでも味噌汁を飲みたいようなものか)。彼らのあの嬉しそうな声と姿をアメリカ発日本行きの飛行機内で流せば、エッチビデオ、エッチ雑誌の密輸も減少することでしょう。

まったく別の話ですが、昔、私が勤めていた会社には『AV事業部』という部署(もちろんオーディオ・ビジュアルの方)がありまして、そこにいた知り合いの女性は『勤め先を書くのが嫌だ』といっておりました。そのせいかどうか、たしか2、3年で名称が変わったはずです。JALには『運航部国際なんとか課』という部署があって、そこの正式な略称が『ウンコクサイ』だったというのは本当の話なんでしょうか。


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