日々是口実 2000年1月〜3月

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(上の方が新しい出来事です)

某月某日

恒例行事、四国の夫の実家への帰省。2000年度問題で無しになるかもと期待したが、だめだった。出雲旅行に味をしめ、寝台特急で帰る計画もあった(あんな楽ちんな列車の旅は初めてだったぞ)が今はシーズンオフで実家近くまでは行ってくれないため断念(すっげー遠いんだよ。寝台でもないとやってらんないよ〜)。オーソドックスに飛行機で帰ることに。

スッチーさんの真ん前の席
窓際の席を希望したところ、非常口の隣なら空いているとのこと。スッチーさん(今はキャビンアテンダントさんか?)の美しいおみ足が拝める特上席だ。その代わり非常時にはお手伝いをしなければならない。いいのか?こんな役に立ちそうにないおばさんが座っても(まぁ、いざとなったら隣に座っている夫にやらせりゃいいか。と、思ったがこれも動きの鈍そうなデブで困ったもんだ)。アメリカで非常口の横の席になったところ、乗り込んでから私達を発見したスッチーさんに『コミュニュケーションが完璧には取れそうもない』とみなされて席を替ったことがあった事を思い出す。いつもはターミナルからバスに乗せられて飛行機まで行くのだが、今回は大型機(最近就航したトリプルセブンとかいうものらしい)のお陰でボーディングブリッジから直乗りできて助かった(バス乗り競争が結構嫌い)。

で、出発。ワールドカップの決勝戦をする横浜の競技場が見える。関空も見えた。それにしても、かつては飲み物に加えてキャンディーやお茶菓子も配ってくれていたのに、最近はなし。いつからやめちゃったんだろ。日本よりずっと激烈な競争をしているはずのアメリカのマイナー航空会社(スピリットエアとか)の国内便でもピーナッツやプレッツェルは必ず出てくるもんなのに。

そうこうしているうちに到着。列車に乗り継ぐまでに少し時間があったので街なかをぶらぶらしてみる。

野球道場
多分、この辺りでは有名な店だと思う。
メニュー1メニュー2メニュー3試合開始
各々の正しい解釈は店主に聞くしかないんでしょうが、こういうお店って、えてして『うるさい頑固親父(と、彼のお眼鏡にかなったことに喜びとプライドを抱く仲良し常連さん達)の店』だったりするような気がして怖いので入りませんでした。

やっと夫の故郷の駅に到着。迎えに来てくれた妹の運転で実家まで向かう途中、夫のリクエストでスーパーに立ち寄って夜食を購入。

金ちゃんヌードルと羽衣あられ
夫が嬉々として買ったのがこれ。ブルボンの『羽衣あられ』と徳島製粉の『金ちゃんヌードル』。確かにどちらも首都圏では見たことがない。最初『きんちゃんヌードル』と聞いたときは『えっ? けんちゃんヌードル? まだそんなもの売ってるの? そっちではまだ志村けん、人気あるの?(昔、あったんですよ子供向けの『けんちゃんヌードル』というのが)』と聞いたぐらいローカルな存在。でも、当地ではラーメン売り場の半分近くをこのメーカーの製品(ラーメンや焼きソバなど10種類近く)が占めていて、日清やエースコック以上の超メジャーな存在。夫が母親(つまり私の姑だ)に『送ってくれ』と言ったところ『なんでこんなつまらんもんを』と言われていた。

夫の実家の飼い犬、雑種犬のボッチは元気だった。

雑種犬ボッチ
翌日、姪っ子のピアノ発表会を見に行く。久しぶりにヒラヒラなドレス、手に汗握る演奏(あの程度の客の前でアガルとは)が見られてうれしい。とりあえず姪っ子は無事完奏。
ピアノの発表会
めちゃめちゃ負けず嫌いな性格のこの姪は私の天敵である。夫の母(つまり姑)や妹(つまり小姑)とはなんとか大人の関係を保っている(今回は妹の旦那さんを挟んでスキヤキ鍋上の攻防を繰り広げ、最終的に旦那さんに味付けを任せるという妥協案を見つけ解決に至ったが、こういう時必ずその場にいないのが、うちのバカ夫なのだ!!)が、このマゴ姑の、無邪気さの衣をまとった無差別攻撃は結構キツイ。『オバちゃん、なんで赤ちゃん生まないの?』から始まって、朝の『おじちゃん起きてぇ』の波状攻撃(早起きしないこっちが悪いが、『おばちゃん今、着替えてるからね』と言われて『うん、判った!!』と答えた一分半後にまた来るな!!)、もういいかげん寝る時間なのに『このテレビ面白そうだから最後まで見る!!』と居座る(森本毅郎の『スーパーナイト』がそんなに面白いのか?)。

しかし、まだこの姪っ子がかわいくみえる奴がいる。それは彼女の弟・別名『物欲番長』。こいつ『おじちゃん、いらっしゃい』も言わないで(まぁ、私は所詮他人だから挨拶してくれるなんて最初から期待していないが)、私が持っている紙袋をいきなり覗き込み『僕のおみやげは〜』とほざき、迎えの車中でず〜っと『ゲーム買ってきたんでしょぉ』、『おみやげ買ってきたんでしょう』と言いっぱなし(あってもお前にはやらん)。途中で寄ったスーパーでは『おごって、おごって、僕にもおごって』とまとわりつく(これが甲高い子供声ならともかく、野太い『クレヨンしんちゃん』声なのがよけい腹が立つ)。極めつけは晩御飯を食べにやってきたときの第一声『僕のお肉は〜?』。もう少しで生肉を頭にかけるとこでした。

まぁ、これも自分の姉妹の子供たち相手のときみたいに、ビシッと言えないからなんだなぁ。と書いてて気付きました。クソッ。

えーっと、何の話だったっけ。あ、マゴ姑のピアノの発表会。終了して記念写真の撮影が済むとマゴ姑は実家へ、私は夫が昔の友人達のもと(洋品店や酒屋を継いで立派な商売人になっている人たち)を訪ね歩くのについていくことに。ついでに道端に面白いものでもないかと物色。

ダルマさんの花輪
最近の花輪の流行なのか、この土地独特のものなのか、中心がダルマの花輪。
火縄銃のガシャポン全長20センチ!?
めちゃめちゃ懐かしい昔ながらのガシャポン(最近見かけなくなりましたね、こういうダークな子供の欲望を刺激するもの)。全長20センチの火縄銃をどうやってカプセルに収めるのか考えることしばし。『当たりくじが入っていて、それを送ると景品が送られてくる』のか『長径20センチのカプセルに入っている(どうやってあの口から出るんだよ)』のか、それとも『火縄銃の部品がバラバラに入っていて、完品に組みあがるまでガチャガチャをまわし続ける』のか。3番目が一番お金がかかりそうなんですけど、どうなんでしょう(やってみりゃよかったのか)。

暗くなる頃に夫の実家に帰着。

姪っ子が食べた金ちゃんヌードル
そしたら、夫が前日買っておいた『金ちゃんヌードル』2個のうち1個を、ひと足先に着いて待っていたマゴ姑が勝手に食べてしまっていたことを発見して夫大激怒。小学1年の子供をマジで責める。

実は被害は『金ちゃんヌードル』だけではなく、同時に買っておいたペプシの500mlペットボトル数本の『めくって当てようシール』(四国では今頃これをやっている)が全部めくられていて、当たりが1枚あったことを発見したマゴ姑は大喜び。『おじちゃん見て見てえ、これ、当たったよお、送って送って』。

さらに、私がバッグから着替えを出そうとしていたら、そこにマゴ姑が乱入し、懐かしさのあまり買っておいた『ミルメーク』を見られてしまった。

ミルメーク
『あっ、ミルメーク! これ、お楽しみ給食の時に出るんだよ。私はココア味が好き。冷蔵庫に牛乳あるから飲もうかな』と言ったところで夫と目が合いマゴ姑沈黙。

それにしても、いいよなあ、このミルメーク。現役小学生と、昔の小学生を狙ったキャッチコピーが光る。関東でも探せばあるのかな。

給食によく出てた
やっと夫の実家を離れる日が来た。姑はいつものように、山のようなジャコ天をお土産に持たせてくれる。

飛行機を待つ間、夫が『うどんを食べたい』と言い出したので、空港内のレストランに入る。そこのメニューにあったインディアンスパゲティとは一体?

インディアンスパゲティ?
メニューには写真も説明も無し。そういえばインディアン(ネイティブアメリカンのほう)のスピリットの素晴らしさは盛んに喧伝されるが、何を食べてるかは全然知らないなぁ。で、店を出てから入り口のサンプルにないか探してみたら、ありました。
カレースパゲティでした
思ったとおりというか、正しい意味のインディアンだったんですね。なんでカレースパゲティと素直に書かないかなぁ。それに生野菜と一緒に盛り付けると麺が伸びるし冷めやすいんでは?

飛行機に搭乗。今度もトリプルセブン。ところが滑走路に向かう途中で突然ストップ。羽田や成田じゃあるまいし、20分に一回ぐらいしか離着陸がない空港のはずなのに延々動かない。すると機内アナウンスで『2系統の空調のうち1系統の調子が悪いので引き返して整備します』とのこと。おいおい大丈夫か新鋭機トリプルセブン。整備のためかエンジンをいったん止めた瞬間、機内の照明が一斉に消えて、すぐに薄暗い別の照明が。ほう、これが安全案内ビデオでしか見たことのない非常灯というやつかあ。こんなふうに点くのかあ。またアナウンスがあり、整備には30分ぐらいかかる、とのこと。スッチーさん達はキャンディーを配って回って乗客のご機嫌をとる。30分後、整備は完了。今度は無事に離陸。

強風の羽田に到着。着陸直前は大きく左右に揺れて生きた心地がしなかった。今度もブリッジに直付けでバスに乗らずにすんだ。ブリッジでは航空会社の人が何人も出て『札幌へお乗り継ぎの○○様〜、△△様〜』と叫んでいた。その人たちはこれからどこかのゲートまで走らされるんだな。でも、人間は間に合ったとしても預けた荷物の積み替えはたぶんダメだと思う(経験者は語る)。札幌の荷物受け取り所では『○○様、係員までお申し出ください』という札が荷物の代りに回っていたことでしょう。お気の毒。

ということでお勤め終了。疲れた。


某月某日

ある日のこと、妹(私の妹)は、かつて自分が感動した『アルプスの少女ハイジ』を4歳になる自分の娘に見せていた(あの頃、私や姉は『ヤマト』を見たかったのに、『これは良いマンガだ』と考える親が『ハイジ』しか見せてくれなかった。でも、今どっちを見るかって言われたら『ハイジ』だがな。あれはなかなか良いおじさんキャラが目白押しだったし)。最終回間近、クララが立つシーンが近づく。慈母のまなざしで我が娘を見つめる妹。もうすぐあの感動が娘にも... ところが、クララが立ったのを見た娘は一言言い放った。『なーんだ、立てるんじゃん』。今、妹は最終回でやはり大泣きした『フランダースの犬』を娘に見せるべきかどうか悩んでいるという。

一方、姉は『いばら姫(眠れる森の美女)』の話を息子に読み聞かせていた。悪い魔女が招かれなかったのはお皿が一枚足りなかったから、と聞いた息子が一言『なんで、お皿買わなかったの? 王様んちって貧乏だったの?』 で、入ってはいけないと言われた部屋に入ったいばら姫が、糸車の先端で指を刺して倒れたくだりでは、『入っちゃいけないって言われてたのにねーっ、きかずに入るからだよねーっ』とのたまった。


某月某日

母が鎌倉の路上で何かをだまされて買ったと聞き、壷か珍味か、と心配して現物を見に行く。

ジョニー君
今どき誰も騙されない、この人形(名前はジョニー君というそうだ。はじめて名前を知ったよ)。

話を聞いたところ、母はお友だちと二人で歩いていたら人形売りと遭遇、そのあまりに見事な操演ぶりを目にして『太陽電池で動いてるの?』『いや、磁石よぉ、ねぇ』などと不思議がっているうちにエキサイト。お友だちが『孫のお土産にするわ』と3体も購入(1体1000円)してしまったとのこと。その後、お茶を飲みながら包みを開けてがっかりしたお友だちに気をつかって母は1体『引き受けた』(本人談)のだそうだ。『でも、あれだけ楽しませてもらったんだから、1000円分のモトは十分取ったわぁ』と、年寄りが詐欺に遭ったときによく言うような負け惜しみを言う(まわりに何十人もタダで楽しんでる人がいるのは知らんぷり)。

一番かわいそうなのはオババ2人のエキサイトぶりに乗せられて、お年玉で1体買ってしまった、いきずりの少年。今頃お母さんに『そのお婆ぁさん2人はね、サクラって言うのよ、サ・ク・ラ。もうだまされちゃだめよ!』と教育されているに違いない。


某月某日

私の姉には子供が二人いる。ある日、上の子(小2)とその父の会話。『お父さんのタマ、2つなの?』『そうだよ』『じゃあ、○○君のお父さんのタマは3つなんだ』『?』『だって、ウチはお父さんがタマ2つだから2人兄弟なんでしょ。○○君ちは3人兄弟だから、お父さんのタマは3つだよね』『???』

ということは巨人に移籍した工藤(5人の子持ち)はタマが5つあったということか? 我が夫のおじいちゃんなんて、9つあったってことになるぞ。いったいどうやって歩いてたんだ。

芸能人の結婚発表記者会見の際の定番陳腐質問、『お子さんは何人欲しいですか』も、これからはスリルとサスペンスあふれるものに... さぁ、あなたも『タマ占い』で将来の子供の数を占ってみよう!!


某月某日

『笑う大捜査線』??
(『ダカーポ』 2000年2月2日号 P.4から)
『踊る大捜査線』のことだと思うんですけど... ウチの宿六もよく同じ間違いをします。あなたも同じ間違いをするようなら、りっぱなおじさんの仲間入りです。さぁ、あなたもまわりのおじさんに『織田裕二が出ていた警察ドラマのタイトルは?』と尋ねて、その人のおじさん度チェックだ!! (って『××度チェック』っていうのが、すでにおばさんだって)

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