日々是口実 2003年4月〜6月

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(上の方が新しい出来事です)

某月某日
夫サンノゼへ出張。今回はどんなに田舎に行こうとも、空港で買ってきてもらいたいものがあったのだ。

今を去ること10年近く前。私は乗り継ぎ時間が7時間ほどあったサンフランシスコの空港で、とってもとっても気にいったマグカップを購入した。処分品だったので20%オフだった(値引率まで覚えているところで、このマグカップへの執着ぶりがわかりますでしょう?)。何故そのカップを気に入ったかというと、それはそれはきれいな半導体パターンの写真の柄がついていたからだ(学生時代当時、1個1500円ぐらいしたICチップの廃品や、おじいちゃんの壊れた時計を貰ってアクセサリーにしていたくらいそういうものが好きだった)。

これを会社で使えばウケること間違い無し、かっこいいじゃん、素敵じゃん、とわくわくしながら帰国して、翌々日ぐらいに、さぁ、会社に持っていきましょう、と荷物を探したが、なんとマグカップだけが無い!! 散々探したのにない!! その夜、帰宅した夫を問い詰めたところ、なんと、『会社の同僚にお土産で渡しちゃった』というではないか!! わたしがそのマグカップを持ってうきうきしていたのを見て、『そんなもん買ってどうするの? そんなもん、重くて荷物になるだけだよ(行きの乗り継ぎだったもんで)』とか散々けなした癖して、(だからか?)他人へのお土産にしただとぉ〜!? わ・た・し・が・選んでたろうが!! わ・た・し・がぁ〜!!

ということで、夫が西海岸に出張に行くたびに、『半導体パターンのマグカップ〜半導体パターンのマグカップ〜』と呪詛のように唱えていたのだ。

しかし、その当時に処分品だったものが今あるはずもなく、夫は私の呪詛を毎回受けつつ西海岸への出張を余儀なくされていた。

そして今回の出張先はシリコンバレーどまんなか、本家本元。今回も私は『半導体パターンのマグカップ〜』の呪詛とともに夫を送り出した。

夫帰国。しょぼい手書きの半導体パターンのショットグラスが2個(でも、手書きであっても、半導体パターンのお土産があるところが、さすがシリコンバレーか)。ちっ、結局今回もだめだったか。と、腐る私に、夫が『実は気に入るんじゃないかと思ったんだけど』と差し出したのがこれ。

シリコンバレーのスライス
シリコンウェーハー。昔いた職場で見せてもらって、『これ1枚でいくらだと思う〜?』と脅された覚えが(今、思えばおっさん、素手でさわってたから教育用の廃品だと思われる)。

それがお土産として売られているとは。題して『スライス オブ シリコンバレー』。シリコンバレーの一切れ。ん? 『一切れ』じゃあまり詩的じゃないな、『シリコンバレーの断片』ちょっと違うな。『シリコンバレーのひとかけら』、いまいち。『シリコンバレーの切片』じゃ生体組織みたいだし。えーっと、いっそ『シリコンバレーの切り落とし』?

シリコンバレーのスライス シリコンバレーのスライス
ああっ、うっとり。でも薄すぎるし脆そうなので、コースターとか花瓶敷きとかマウスパッドとかには、そのままの状態では使えないようです。パッケージから取り出したいんですが、壊しちゃいそうでまだ取り出せません。

うーん、なんとか実用品にしたいんだけどなぁ。透明シリコンでかためるとか、できないかなぁ。こういうときモデラーの知り合いとかいれば、いい知恵出してもらえたりするのかなぁ。

シリコンバレーのスライス
本当はもっと拡大したパターンの写真を撮りたいんですが、我が家のデジカメではこれが限界。双眼鏡(我が家で物を拡大して見れるのはこれと、おこちゃま顕微鏡。でも、顕微鏡は光を通す物体じゃないとダメなので却下)で覗くしかないのか? これじゃ、さりげなく持ち歩いて見せびらかして自慢するわけにもいかんしなぁ... でも、ちょっと幸せ。

シリコンバレーにお立ち寄りの際にこれを購入したいというかたへご参考までに、大きいのは22ドル、小さいのは16ドルだったそうです。ただ、これも処分品扱いだったらしいので、お急ぎください。


某月某日
いとこから韓国海苔を貰う。
韓国の海苔
裏にこんな注意書きが。
交換してあげます
そうですか、ありがとうございます。

某月某日
夫がボストンに出張。

今回はいろいろあって10年ぶりのJALだったので、いつものアメリカン航空の愉快な機内通販誌は持って帰ってもらえないのかとがっかり。しかし、アメリカに着いてからの国内線はアメリカンだった。

で、今回のお気に入りはこれ。

お犬様のバッグ
いや、すごくかわいくて、ご主人様も運ぶのが楽そうだし、下手なキャリーに入れられるより、犬も首が出せて嬉しいんじゃないかな(座ったまま斜めに傾けられてゴトゴト運ばれるのは嬉しくないか)、と思うんですけど、このビーグルの仏頂面から察するに、中型犬にはあまり居住性が良くないようです(というか過酷なシュチュエーションに限ってなぜビーグルを使う?)。特にいちばん右の『ドッグシートに変形!!』の写真の彼(彼女?)の不機嫌極まりない顔と言ったら...

もうひとつラブリーだったのがこれ。

ビーグル犬の下半身だけ
家具屋さんでよく見かける『こんなの庭において何がうれしいんだろ?(いや、そりゃ人それぞれですが)』と思わせる陶器の犬の全身像や、メルヘン系の小人さんの置物よりずっといいです。

配置するのにもセンスが必要だし、常に庭のメンテナンスをして『茂み』を作っておかないといけないし、これが上手く置いてあるだけで『この庭の持ち主は”みどりのおやゆび”のもちぬしなんだなぁ』と思わせるものだと思います。

そういえば行きのJALの機内に、NHKのどーも君人形をバッグにぶら下げたガイジンさんがいたそうな。まぁ、キティちゃんが海外へ出て行けたんだから、どーも君がうけてもおかしくないとは思うが、私はうさじいのほうが好き。NHKさん、うさじいのもっときちっとした縫いぐるみ作ってください。今のうさじいの縫いぐるみは座布団が小さくて不安定なんで、そこをなんとか。

JALではもう一つ、『たそがれ清兵衛』を上映していて、夫は号泣したそうな(おじさんへの階段を昇り始めたか?)。で、帰国後、最近立て続けに制作されている『ジャパニーズ ニュー時代劇』をケーブルテレビでいろいろ鑑賞するも、『たそがれ清兵衛にかなうもの無し!!』なんだそうです。あんまり私が『おやじ!!おやじ!!』とちゃかしていたら、妻を洗脳すべくDVDを予約した模様。わたし、『椿三十郎』とか『隠し砦の三悪人』とか『狸御殿シリーズ』とか、市川歌右衛門様全盛期の時代劇なんかが好きなんですけど、『たそがれ清兵衛』これらのどれかに少しでも掠るんでしょうか?

日本へ帰るという前夜にボストン交響楽団のコンサートにも行ってきたという。おい! 出発する時は『ダウンタウンのほうには行かないからお土産は買ってこれない』って言ってなかったか。

ボストン交響楽団
綺麗だけど、世界のボストン交響楽団(と我々ぐらいの世代は刷り込まれているが今はどうなんでしょう?)の常小屋としては小さい気がする。それとも日本より映画や芝居、音楽鑑賞がう〜んと身近(安いし、気軽な服装で行けるところが多い)なこの地(日本ではオーケストラ公演って、これくらいのレベルの楽団になると、特権階級のかたがたのものになっちゃってて、チケット代のほかに色々もの要りになりそうで敷居が高く感じる)では、しょっちゅう公演しているので、どでかいホールなんかいらないのかも。

売店で売っていた絵葉書を買ってきた。絵葉書になっている指揮者はあともう一人しかいなかったとかで、今でもやっぱりオザワが看板らしい。

今でもオザワの絵葉書が
で、『これは懐かしいでしょ?』と撮ってきてくれたのが、会場に行くのに乗ったというこれ。アメリカ最古の地下鉄・グリーンライン。
アメリカ最古の地下鉄
路面電車がそのまま地下に潜っただけ。線路とホームが同じ高さなので、乗る時はバスに乗るような感じで車内のステップを数段登らないといけなかったはずだが、なんせ私が乗ったのは10年前だから記憶があいまい。いかにも『鋼鉄製でござい、古い車両でござい』と主張しているようなデザイン(実際古いのだろう、窓枠とヘッドライトあたりにそれがうかがえる)と、それにマッチしたカラーリングが結構かわいらしくて(車両の編成も気持ち短い)好きな地下鉄。

帰りの乗り継ぎ地、シカゴ・オヘア空港では、なんとスピリットエアの飛行機を目撃したという。

シカゴでスピリットエアを発見
おおっ、まだ健在だったか。それとも航空不況の昨今だし、実は、ん代目スピリットエアーかも。パンナムは今2代目だか3代目だかだし、アメリカ人は飛行機関係に『スピリット○○』とかつけたがりそうだし。

それにしても上の画像はちょっとロゴがわかりにくい(すごく遠〜くにいたので、デジカメをめいっぱいズームしてもこれが限界だったらしい。やっぱりオヘアは広い)。5年前の年末年始に乗ったときの塗装はこれ。

5年前のスピリットエア
ある意味正統派、ある意味古臭い塗装。

この時、夜中の1時半。確か6時間遅れの出発だった。全搭乗口フィンガー完備の空港だったはずだが、夜遅くなりすぎて空港職員が必要最低限しか残っていなかったか、フィンガー出してると残業が長引くのを嫌がったかで、タラップから乗ってます。また、このタラップの小ささがスピリットエアーが持っている機体と会社の規模の小ささをうかがわせます(一番混んでる時期のフロリダ帰り便がこれとは)。


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