日本の歩き方

お正月


New Year

The most important celebration is the New Year. On New Year's Day most families go to a shrine to pray for good health and prosperity in the comming year. Food is prepared in advance and eaten cold so that the cook can join in the celebrations. New Year's cards are sent out from mid-December onward, but deliberately held by the post office so that they can all be delivered on New Year's Day by an army of students specially hired for the job.

年賀状配達風景年賀状配達風景アップ

Quoted from P.18, "Country Topics for Craft Project: JAPAN", Richard and Sheila Tames, Franklin Watts, USA, 1994.

お正月

日本人にとって一番大切な祝日はお正月です。 元日には、ほとんどの家族が神社に行って、一年の健康と幸せをお祈りします。 食べ物は前もって用意されていて、それを冷たいまま食べるので、食事を作った人もお祝いの席に加われます。 年賀状は12月の中頃から差し出されますが、郵便局はそれをちゃんと見分けて、元日にまとめて配達します。 年賀状を配達するために、おおぜいの学生アルバイトが雇われます。

(訳:ピンキィ君の夫)

書いてあることはあっています。正しいです。でも、挿し絵がちょっとヘンです。 どう見ても欧米式の封書を持ち、アナクロな鞄を肩にかけ、のんびりと談笑しながら配達する制服姿の男女学生。

この女の子の制服はどこかで見たことがあると思ったら、神奈川県立の某高校の昔の制服そっくり。 夫はこれを見て「高校時代は黒ストッキングは禁止で、肌色はOKだった」と言っていましたが、私が卒業した高校は逆に肌色ストッキングは禁止で黒ストッキングがOKでした。 当時、風紀委員の顧問の先生(男)に、みんなで「なぜ、肌色がだめなんですか?」と尋ねたところ(怖れを知らない連中だ)「肌色は生々しいからな... それに黒は足首が細く見えるぞぉ」という答えが返ってきたので絶句した覚えがあります。 女子校だったので、本当にそういうものなのか確認できる男子生徒がそばにおらず、いまでも黒タイツを履く時には「そうか、足首が細く見えるのかぁ」などと思ってしまうのが悔しいです。 その先生は授業中に生徒がうるさいと「そんなに喋りたかったら私を論破してからにしなさい!」と言い放って、おバカ高校生の私達を黙らせていました。 共学校や進学校ではきっと「よおし、論破してやろう」と頑張っちゃう子がいただろうなぁ。でも、あの先生は3日ぐらいは平気で論争するだろうから苦しい闘いになったはずだと思う。 先生、元気かなぁ。まだ現役で高校教師をやっていて「ルーズソックスは足が太く見えるぞぉ」などといって頑張っておられるといいのですが。 ぜんぜん関係ありませんが、白タイツがOLの間で流行った頃、我が家では「フレディ・マーキュリーの真似っ!!」という瞬間芸がウケていました。

ところで、この本は子供向けです。多少ヘンなところはあるけど(相撲の優勝者をヨコヅナと呼ぶとあったり、日本の味と称して「海老とグリーンピースと茸の卵炒め」の作り方が説明してあったり)、書いてあることはだいたい正しいし、妙に詳しいことまで載っています。 「デパートには必ず食堂と美術館がある」、「日本の主婦は米やケース入りビール等の重いものは配達させる」、「日本のプロ野球チームのオーナー会社は新聞社、食品会社、デパート(本当は鉄道会社なんですけど)である」など。でも、イラストレーターとの連絡がうまくいっていないようで、日本を描いた挿し絵は全てなんとなくヘンです。

で、この日本をよく知っているであろう著者が、なぜか写真入りでわざわざ解説してくれているのが「布団干し」。 高層住宅のベランダ側に色とりどりの布団が干してある写真のキャプションが「日本人はフトンで寝ます。写真にたくさんのフトンが写っていますが、これはフトンを乾かして風を通しているものです」。 「その11:隅田川水上バス」に続き、ここにも日本の「干し物」に興味を抱くガイジンさんがいらっしゃった。もう一度聞こう。そんなに珍しい?


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