日々是口実 2003年10月〜12月
(上の方が新しい出来事です)
某月某日
12月23日。駅前に買い物に行った帰り、陸橋の柱を蹴る大きな音が。信号待ちのおばさんたち(含む私)が、『なにごとか? プッツン君か? ことによっては逃げないといけないか?』と振り返ると、そこには、もう一度陸橋の柱を蹴る青年が。その青年、近くの植え込みに座り込み、携帯を覗き込みながら頭を抱え込む。私の周囲から『振られたのね』『振られたわね』『前日に可哀想にねぇ』と言う声が意図せずに同時に流れる。荒れるなら、感情にまかせるんじゃなくて、場所を選んだ方がいいぞ、青年。いい見世物になってるぞ。
某月某日
夫フィラデルフィアに出張。いつものアメリカン航空の機内映画の紹介文。いや、ここのはほんと外さないなぁ。
えっと、私が若い頃のハルクは、抑えきれない怒りで変身していたような気がするんですけど...いつの間にかポジティブな性格になっているようで、これも時節柄?ちなみにテレビシリーズの『超人ハルク』の主役ビル・ビックスビー氏は『ザ・マジシャン』というドラマにも出てらして、もう夢中で見てましたよ私。私が見ていた頃は夜の8時台か9時台の放送だったんですが(なんか、スポンサーがシチズンだったかセイコ―だったか、とにかく時計会社だったような記憶が)親に『この時間帯、見るもんこれぐらいしかないよね〜』とか嘘ついて見ていたものです。その時間帯に親が見たいものがあったりすると『ちっ!』と思ったりしてました。
その後、真剣に手品師になろうと手品のネタ本買ったりもしましたね。ものにはなりませんでしたが。で、『ビル氏が”超人ハルク”というドラマに出てる』との情報をテレビ欄で発見して勢い込んで見てみたらアレで、確か2〜3回で見るのをやめた記憶が... 私、ビル氏のファンだったもので、あれはなぁ〜。
フィラデルフィアといえば『ロッキー』の舞台。予定が早く終わって半日空いたとかで、有名なシーンに登場している美術館に行ってきたそうだ。
夫、曰く『ロッキーの真似して、まんま、あの格好でこの階段かけ昇ってきて、”ウォ〜”と叫んでいた若者3人組がいたよ』とのこと。とりあえず若者だったら、『飛行機が見える公園』で女口説いたり、真実の口に手を食われたフリしたりするより、こっちのほうを一度やっとくべきでしょう、こればっかりは歳とったら、ちょっと恥ずかしくて出来ないから、若さゆえの特権で是非。乗り継ぎ地のシカゴの空港で買ってきてくれたお土産二種。
私のちょっとお気に入りの『使徒』のオーナメントとぺンダントトップ。ペンダントトップはともかく、なんでこのテのオーナメントは高いかなぁ〜? 昔買った宇宙飛行士のこのテのオーナメントも高かったしなぁ。これ、素材はなんで出来てるんでしょう? 指先で叩くとチンチンと軽い音がするんですが、まさかガラス?
某月某日
夫がある日、毎週やっている欧米の他社との電話会議をしようと司会の人が指定した電話番号にかけたところ、開始予定より10分ぐらい前だったのに、すでに始まっていた。が、何かおかしいと感じたらしい。どうも幼い声ばかり。会話の内容はこんな感じ。男 『ねぇねぇ、どこからかけてるの?』ティーンエイジャーたちに乗っ取られていたようだ。電話番号とパスワードがどこからか漏れてしまったらしい。夫が面白がって聞いていたら、そこへ会議相手の一人(携帯電話で有名なヨーロッパ某社の人)が何も知らずに参加。
女 『んー? 自分ちから』
男 『えー? ママに見つからない?』
女 『ママは今お風呂に入ってる』
男 『お風呂かぁ。お風呂といえばさぁ、ムダ毛は週に何回ぐらい剃ってる?』
N社 『ハロー、N社の○○です。』夫あわてて割って入って、N社の人に『ハッキングされているようだから何も喋るな』と言ったり司会の人にメール出したりと、ちょっとした騒ぎだったらしい。夫は『対立しているM社かI社の嫌がらせかも』と(な訳ないが)疑っている。
少年 『わーっ! N社の人? N社のケータイってクールだよねー』
N社 『えっ?』
少年 『ねぇねぇ、N社のケータイ欲しいんだけど、安い店知ってる?』
N社 『あ、あのー、あなたはどなた?』
少年 『ジムだよ』
某月某日
夫、サンディエゴとサンノゼに出張。サンディエゴの宿はモンローの『お熱いのがお好き』が撮影されたホテル。
入り口が映画と違うが、外見は当時と殆ど変わらず。飾ってあったらしい絵によると、入り口も昔は映画の通りだったようだ。
室内はこんな感じ。
シュガー達が泊まった(という設定の)部屋とは違うタイプの部屋なのか、映画の部屋はセットだったのか(夫によると『とてもカメラが入るような大きさの部屋じゃないので、映画のアレはセットだったんじゃないか』とのこと)。フロントやエレベーターホールも映画とは全然違っていたらしい。出張の『予習』と称して夫が買った『お熱いのがお好き』のDVDを観たところ、私がう〜んと昔テレビで見て記憶していたのは、かなりカットされた短縮版だったことが判明。わーっ、私が見た版ではダンスしながら、『そんなのは些細なことだ』ってお金持ちのじい様が言って、ENDマークでてたよ〜、あれ、テレ東だったのかぁ〜、それとも私の記憶がまた私に嘘ついてるの〜?
で、このホテル、日本人ビジネスマンにとって親切なこのシステムが。
わぁ、至れり尽せり...『お熱いのがお好き』以外にも、いくつもの映画(『K−9 友情に輝く星』とか)が撮影されたり、ハリウッドスターが何度も泊まったりしたようで、誇らしげにスチールが飾ってあったそうです。
でも写真が一番大きかったのはこれ。
やっぱり、この映画が一番有名なようです。夫、飛び込みでNHL観戦。アメフトと並ぶ冬の人気スポーツをなぜ飛び込みで観戦できたかというと、理由はただ一つ。
夫が観戦したのは超弱々チーム、サンノゼ・シャークスだったからだ。ところで、会場でピッツバーグ・スティーラーズのジャンパーを着たオジさんを見かけたらしい。ほんと何処へでもあれ着て行くんだなぁ、ピッツバーグ市民は。夫、お土産にマスコットのシャーキー君の縫いぐるみを買ってくる。
ちょっと、ヘタレでなかなか立ちにくい(というか、スケートのブレードだけでこの巨体を支えるのはちょっと無理だと思う)。それでも『一番自立したのを買ってきたんだよ』とのこと。
とりあえず、『18禁』だそうです。雑誌も2、3冊購入。
1冊を除き購読者ターゲットがよく判りません。台湾総合雑誌界、あまり細分化が進んでないのかなぁ。ところで、これらの雑誌、妙に大きいです。どれもB4版、つまり日本の週刊誌の倍の大きさ。
『台北ウォーカー』とか『HERE』しか知らなかったんですが、本当はこんなにでかいのもあるんですね、台湾の雑誌。で、中身はこんな感じでした。
某月某日
恒例の『夏のポケモン鑑賞会』に甥・姪と出かける。本編の前に、公開中の『チャーリーズエンジェル』のCMが流れる。色々なチャーリーズエンジェルに関する質問を出して、『こんなあなたはぜひチャーリーズエンジェルを見に行きましょう』というものだが、その中に、エンジェルの胸とお尻の映像を出して、『彼はどっちを選んだ? A.○○である(答え忘れました) B.今夜はおあずけである』というナレーションが流れると、『お母さぁん、今夜はおあずけってなに?』という質問が周りから一斉にあがる。後ろの席のお母さんは『お、おあずけっていうのはね、晩ごはん抜きってこと』と言い切ってました。なんで、子供映画の前にこんなCM流すかなぁ。面白いけど。
某月某日
夫、ボストンに出張。やっぱり飛行機はアメリカン。そしていつものように機内映画の紹介文。今回はちょっと日本昔話風のチャーリーズエンジェル。
で、三人娘は鬼婆退治にでかけて、見事お宝を取り戻しましたとさ。どっとはらい。ボストン美術館でレンブラント展をやるという告知があちこちにあったらしいが、始まるのは夫がボストンを離れるその日。夫、向こうで会った仕事関係の知り合いに『レンブラント好きなんだけど今回は観られなくて残念』と話したところ、『あ、そう。僕はボストン美術館の会員だから、前夜の会員限定の特別閲覧(解説付き)に連れてってあげるよ』とのこと。夫、大喜び。
『メイン・エントランスで待ってて』といわれたので、大通りに面している立派な正面入り口で待っていたが誰もいない、誰も来ない。どんどん暗くなっていって、入り口付近はまるで未来世紀ブラジルの世界。
なんか間違えたのか?と不安になっていると携帯で『どこにいるんだ?』と呼び出される。実は正面入り口に見えたところは昔のメイン・エントランスで、今は違うところになっているらしい。『暗いし寒いし誰もいないし、怖かったよ〜』とのこと。で、夜の特別閲覧会(講演付き)。
この自画像、スミソニアンのナショナルギャラリーに何度行ってもその度に『貸し出し中』だったそうで、これが見れて大満足したらしい。今回のお土産。アクション映画のヒロインになる為の指南書(もちろん、おふざけ本、だと思う多分。マジだったらどうしよう)。
アクションヒロインになるための行動の仕方などもありますが、まぁ、何事もまず形からってことで、髪型のつくり方。
レイア姫とワンダーウーマン(ちなみに私は由美かおるの吹き替え版しか見てなかったもんで、最近ケーブルテレビで再放送見てビックしましたよ。『わぁ、ワンダーウーマン、こんなに滑らかに喋れる人だったんだぁ』と。いや、由美かおる版は由美かおる版でいいんですけどね。ドキドキ感が、『ハスキーでセクシーだぁ〜』から来るのか、『一応トチッたら採り直しするんだろうけど、いつ噛むかいつ噛むか』から来るのか、わからないところが)、それからリプリ―は判ります。でも、これは...
『ザ・ファラ』って、役名じゃないし。これ、日本でいうところの『聖子ちゃんカット』なんでしょうか。アメリカ中の若い娘のみならず、日本でも『サーファーカット』としてヘアスタイル界を席巻しましたね、この頭。
ちなみに日本では、この髪型の前髪をたらす『裾が伸びかけ聖子ちゃん(前髪は薄く垂らして内側にきつくカール)』も結構多かったです。で、ワンレンと逆立てトサカの混在期を経て、ここ十数年ですね、前髪が無理を強いられなくなったのは。
しかし最近は、こんなふうに振り返って『ぷぷっ』と思い出し笑いができる髪型が流行ってなくて寂しいですね。ヤマンバが流行った時でさえ、髪型はごく普通だったしなぁ。
ところでファラ・フォーセット、私たちがチャーリーズエンジェルを見だした時にはファラ・フォーセット・メジャーズって名乗ってたんですが、主演映画が封切られた時に離婚したとかで、ファラ・フォーセットになっていて『なんか尻切れトンボな感じがして、落ち着かんなぁ』と思ったものです。
で、その後、その離婚した相手がリー・メジャーズ(本当にそうだったんでしょうか?)だったと聞いて『もと旦那は600万ドルの男かぁ。どえらい豪勢なカップルだったんだなぁ』と思ったもんです。でも、当時の日本男児にはどうもファラ・フォーセットは造作がでか過ぎたようで、人気があったのは同じ金髪でも第二期のシェルリ・ラッド(ファラより小柄)やブルネットのケイト・ジャクソンのほうでした。少なくとも私の周りでは。いや、ファラ・フォーセットみたいなドビャーっとした金髪女好きな青少年って、なんかおやじっぽくて嫌。いや、『僕は金髪のおねぇ様キャラが好きなんだい』っていわれたら反論できませんが。